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セミナー NTT東日本 暗号化ZIPからファイル脱却を 

 東日本電信電話(NTT東日本、東京都新宿区)は、20年に内閣府が廃止を決定したことで注目の集まった、パスワード付暗号化ファイルのいわゆる「PPAP」から企業が負担なく脱却できる方法を考えるセミナーを6月2日に開催し、ウェブで配信した。

 講師で同社ビジネス開発本部クラウドサービス担当の佐藤道由氏は、日本の多くの企業が導入している「PPAP」について、「手間だけでなく、結局は、同じ人に同じメールの方法でパスワードを送信しているために、誤送信対策になっていない。本来はチャットや、SMS(ショートメッセージサービス)などのメール本文とは別の手段によってパスワードを送るべき。ウイルスチェック機能を持つパソコンでも、すり抜けてしまう」と指摘。そうした運用からの脱却方法として、「第三者のチェックや送付する前にいったん保留する措置、外部のファイル無料転送サービスのほか、クラウドストレージが選択肢になる」と解説した。

 ただ、同社のアンケート調査で、「各社内システムのオンプレミスからクラウドサービスへの変更に、そもそも現行のシステムでは、データの移行ができない。コスト面やセキュリティ性にも不安要素がある」といった声を紹介。そこで、こうした課題感を解消する方法として、同社が4月に提供を始めた、中小・地域企業に使いやすい『コワークストレージ』を紹介。「国産データセンターで保存する。直感的な操作性で柔軟なアクセス制限設定や履歴を残す。検索も容易。安全性が高い」とその特長を説明した。