決算

三井不動産リアルティ 21年3月期業績 下期は過去最高に

 三井不動産リアルティがこのほど発表した21年3月期決算は、新型コロナウイルスの影響で売上高1623億1300万円(前期比8.5%減)、営業利益92億9000万円(同56.7%減)、経常利益89億900万円(同58.0%減)の減収減益となった。

 部門別でみると、仲介部門の取り扱い件数は3万8507件(同10.1%減)、取扱高は1兆5638億9100万円(同12.4%減)、総売上高は767億7100万円(同9.7%減)となった。4、5月にコロナ感染拡大に伴い緊急事態宣言が出され、営業拠点を閉鎖したため、上期は大幅に落ち込んだが、その後は回復。個人・法人共に下期としては過去最高の売上高となった。

 決算説明会で大下克己副社長は、「昨年の5、6月以降、売り物件の減少が続いている。売主のボリュームゾーンである60歳以上が今、感染リスクを考慮し、売却活動を控えているようだ」と説明。一方で、購入ニーズは強く、前期比20%増が今も続いているという。「子供の進学などでもともと住宅取得を予定していた層だけでなく、在宅ワークの普及で在宅時間が長期化したことで新たな需要を喚起したのではないか」と分析した。また、8月以降は都心の高額物件の購入ニーズが増え、その動きは年明け以降一段と顕著になっているという。

 21年3月末時点のグループ店舗数は4店舗増の286店舗。

 リパーク部門はコロナの影響で稼働率が低下。売上高は834億6200万円(同7.6%減)となった。駐車場管理台数は27万3704台(同4933台増)だった。

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