ジェクトワン 空き家対策で都内オーナーを調査 官民連携で啓発強化を コロナ禍で〝働く場〟への活用も

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大河幹男社長
 不動産の売買・賃貸・仲介および空き家活用事業「アキサポ」を展開するジェクトワン(東京都渋谷区)は東京都の空き家所有者に対する意識調査を実施し、3月25日にオンライン説明会で発表した。空き家対策特別措置法の施行から5年。同社の大河幹男社長(写真)は「コロナ禍によるリモート環境と、働く場の整備が求められている。空き家活用の転換期」と分析し、官民連携の強化を呼び掛ける。

 同調査は、空き家の総戸数が最多の東京都の空き家オーナーの実態把握と今後の課題解決のヒントを探るため、都内の空き家オーナー(計302名)を対象にインターネットで2月に実施したもの。それによると、都内の空き家所有者のうち同法について「具体的な内容まで知っている」は11.6%、「名前を知っている」は28.8%となり、認知度は4割だった。更に、地域の空き家条例に関する認知度は31.4%にとどまり、空き家所有者の理解浸透が低調であることが分かった。

 賃貸や売却など「空き家の活用を検討したことがある人」は全体の44.7%となり、「検討したことがない」は半数以上を占めた。同社地域コミュニティ事業部シニアマネージャーの印南俊祐氏は、検討者は比較的若年層が多く、一軒家以外の住宅、放置年数は「1年以上~5年未満」という傾向を指摘する。

 相談先として最も多いのは不動産会社(47.4%)で、リフォーム会社(17.8%)や役所・公的な相談窓口(10.4%)を上回った。年代別では、50代以上は公的機関に相談しておらず、家族や友人など身近な人に相談する傾向が見られた。また、公的機関・企業等に相談をした人の8割が相談先に不満を感じており、担当者の知識不足や体制の不十分さを指摘している。印南氏は現在の啓発事業の主要なターゲットは空き家の現オーナー、相続する可能性のある子供世代、一般層(潜在層)とした上で、「今後は高齢者と接点の多い企業との協力や、相続の可能性がある孫世代へのアプローチの検討も必要」と説明した。 

相続世代へ啓発も

 大河社長は東京都が公募した「20年度民間空き家対策東京モデル支援事業」に採択された同社の取り組みを紹介した。空き家の発生抑制に向けて、(1)高齢者への空き家抑制意識の啓発と支援、(2)相続する子世代への啓発、(3)一般層に向けた認知拡大、(4)ウェブ発信による適切な知識の普及啓発を挙げ、同事業終了後も相談窓口を継続して開設し、行政との連携を強化していく考えを示した。

 同説明会では、墨田区役所で空き家対策を担当する川口吉昭氏(墨田区安全支援課空き家対策係長)を招いた。川口氏は墨田区において市場価値の低い物件が老朽危険家屋になっている現状を報告。空き家オーナーが悩みを相談できないまま放置しているケースが多いことを踏まえ、ワンストップ相談窓口を設置した同区の取り組みなどを紹介し、「解決困難な空き家が多い中、様々な活用スキームを提示してくれる不動産事業者と連携したい」と述べた。

 大河社長は「事業者視点では助成金や補助金が活用しやすい行政と連携が図りやすい」とした上で、「コロナ禍でリモート環境の整備と働く場の需要が増している。例えば、自宅近くでいつでも手軽に使えるワークスペースとしての活用だ。新しい空き家活用の手法として行政の支援もお願いしたい」と語った。

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