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変革急ぐ住宅・不動産業 未来のために今を乗り越えよう!

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新型コロナで苦難が続く飲食テナントも連携しながら難局を乗り切る知恵を絞る(写真は虎ノ門横丁) 郊外住宅地では、都心では得られない広さや密にならない環境が評価される(写真はリーフィア南大沢ガーデンズ) ベルフェイスの岩田恭行セールスグループゼネラルマネージャー
 世界の社会、経済の動きを一瞬にして止めてしまった新型コロナウイルスの猛威にさらされた令和2年は、長きにわたり多くの人の記憶にとどまることだろう。依然、世の中はコロナ禍に覆われたままで、今夏、予定されていた平和の祭典、オリンピックも延期を余儀なくされた。例年にない長梅雨となったが、やがて梅雨明けから真夏へと季節は移る。閉塞感に覆われた世の中も、やがてコロナ禍を乗り越えていく。それを見据えた「新しい日常」に向き合う動きが広がり始めている。「新しい日常」においても、その基盤であり続けるであろう住宅・不動産の変わり始めた今に焦点を当てた。

コロナで生まれた新たな息吹 飲食テナントZoomで発案 住環境、広さ求め郊外へ 高齢者、嗜好に変化

 新型コロナウイルスでディベロッパーを始めとした不動産業においても、ビジネスを見直すきっかけと、それに伴う新たなビジネスの芽が生まれることになった。特に、大きな打撃を受けた飲食店舗では、不動産オーナーとテナントとの新たな関係が構築されつつある。また、これまで都心部に押され気味だった郊外の新築分譲戸建て住宅やマンションの再評価、マンション販売におけるオンライン商談の急速な普及といった動きもある。新型コロナが、不動産にもたらした新常態の息吹を取材した。

「虎ノ門横丁」でネットワーク

 6月11日に「虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー」(東京都港区虎ノ門一丁目)の3階にオープンした「虎ノ門横丁」。これまで多店舗展開してこなかった東京の人気飲食店26店舗が出店した。和食6店舗、中華料理6店舗、イタリアン・フレンチ4店舗、エスニックなど6店舗、バー3店舗、期間限定のポップアップレストラン1店舗で構成される。

 森ビルによると、開業から約1カ月が経過し、「虎ノ門横丁」には休日や週末に多くの家族連れやカップル、高齢者など幅広い客層が来場。平日に人が多く、休日は閑散としていたビジネス街の虎ノ門エリアにおいて、人の流れに変化が生まれた。

 新型コロナウイルス感染防止対策として、マスク着用や手洗いのほか、エレベーターの乗車ルール、適切な換気など「ヒルズみんなのルール」の適用。また、LINEを活用した整理券発行や持ち帰りメニューのモバイルオーダー、入店順番待ち機能により、混雑を回避させる。持ち帰りメニューの提供は当初予定しておらず、店舗側の発案から加わったものだ。

 「虎ノ門横丁」は4月に開業する予定だったが、政府の緊急事態宣言で開業が延期された。開業に向けた情報交換が対面では出来ない状況が続き、全店舗のオーナーや店長約50人が参加したZoom会議を5月27日と6月3日に開催。この会議で、参加者自らの発案として、新型コロナで持ち帰りのニーズが増えたことを受けて、持ち帰りメニューの提供が決まった。

 出来たての料理を提供することへのこだわりが強い店舗も多く、消極的な店舗もあったが、話し合いの中で柔軟な考え方に変化したと言う。

 Zoom会議は、先が見えない状況の中、テナント同士がコミュニケーションを取ることで開業意欲を維持することにつながった。開業直後から、それぞれの店舗オーナーや店長間のコミュニケーションが活発になった。7月中旬からは4、5店舗が参加する分科会形式で、これまで取り組んできた横丁としての安全・安心の取り組みを徹底することを確認している。

郊外戸建てや高齢者向け住宅の価値見直し

 新型コロナで変化したことの1つが、郊外の新築分譲マンションや分譲戸建て住宅の好調さだ。7月18日から第3期販売(13区画)を開始した小田急不動産の新築分譲戸建て住宅「リーフィア南大沢ガーデンズ」(東京都八王子市鑓水2丁目)。6月初旬の集客開始から7月27日までの来場者から、土地の広さや建物面積の広さが評価されている。プランの特徴として、LDKからつながる広い土間は、趣味や在宅ワークのスペースとしても利用できる。「駅から距離があっても住環境の良さや、広さによる在宅ワークのしやすさ」(松本里沙住宅事業本部戸建販売グループ上席チーフ)が評価の背景にある。

 30代の子育てファミリー層が中心だが、来場者のうち6%が60代の高齢者で、新型コロナによる販売自粛前に完売した1期と2期の約3%よりも増加している。マンション住まいから、住環境が良い広い戸建て住宅で過ごしたいという意向があるようだと見ている。小田急不動産によると、新型コロナで住宅選びにおいて、部屋数や面積をより重視する印象があるという。

 高齢者や共働き層は資産性や利便性の高さで、都心物件に支持が集まる傾向があったが、新型コロナを契機に郊外物件の良さを見直す動きが表面化している。

 新型コロナをきっかけとした高齢者の住まいに対する見方の変化は、高齢者向け住宅の利用にも現れている。東京建物によると、サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームで、ケアハウスからの移転や比較的健康な独居者の入居が増えているという。ケアハウスと比較して自由度の高さがあることに加え、身体が動かなくなるなど、ひとり暮らしが抱える不安が背景にある。

オンライン商談急速に普及、大手デベ採用で理解 DX浸透はこれから 顧客体験が変わる

 新型コロナをきっかけに住宅・不動産業界でオンライン商談が急速に普及した。ベルフェイスの岩田恭行セールスグループゼネラルマネージャーにインタビューした。その要旨は次の通り。

    ◇  ◇

 元々は住宅・不動産業界向けではない弊社のシステムが受け入れたのは、3つある。まず、電話が使えるため顧客が何かを準備する必要がなく、成約率が高かった。2つ目は、伝統的な商習慣が急激に変化し、対応を外部に求めざるを得なかった。3つ目は、大手ディベロッパーに採用され、業界内で理解が一気に進んだことだ。

 業界の外から見た、IT化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の課題は、これまで住宅・不動産業界の営業手法が安定していたために、デジタル化の担い手が居ないことがある。また、IT企業との付き合い方が分からないという点もある。

 不動産テック企業は、まだ巨大化した企業が少なく、業界のDX化を支援する企業が少ない。オンライン商談で得られた情報を活用しないと、単に営業をデジタルに置き換えるだけではもったいない。DX化をどこまで取り入れられるのかは、会社次第だ。

 弊社のシステムは業界特化していない。住宅・不動産業界において、オンライン商談をパーツの一つと捉え、他社のVRシステムや顧客管理システムと連携して活用する会社が、顧客体験を変えることができるのではないか。

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