総合

大言小語 技術進歩の早さ

 ギュルギュルギュル、ガガガー。別に腹を下したわけではない。30年ほど前になる。学窓は理科系だったために日々、コンピューターのプログラムを打ち込んでみては、カセットテープに保存していた。今や懐かしい。若い人たちは、そうした方法を知らないことだろう。

 ▼その後、就職すると、ワープロを使うことになる。これを知らない人もいるだろう。先輩にワープロ用のインクリボンの買い出しに行かされたものだ。逆に、タイプライターを知っている人が多いのかもしれない。後に、感熱紙が出回ってずいぶん便利になったと話していると、先輩から、「昔は手書きで記事を書いたものだ」と変な自慢話を聞く羽目になる。

 ▼今や事務技術は大きく変わった。最近は不動産業界でも、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)が業務を効率化させるとして、注目され始めた。簡略に説明すると、データの入力や集計などといった単純な定型作業を、ロボットが代わりに引き受けてくれる便利なシステムで、中小企業でも頑張れば導入できる。

 ▼今年ももうすぐ、新入社員が入社してくる。今の若者は生まれた時から既にネットが存在していたはず。いまだファクスが主流の不動産業界をどう見るのだろうか。そろそろ、電子契約システムでも導入してみてはどうだろうか。そうしなければ、ファクスの使い方から新入社員に教える羽目になる。