総合

大言小語 変わる難しさ

 10月に入り、クールビズを終了した企業もチラホラあるようだ。ネクタイを結ぶ朝の十数秒は何となく惜しい気がするが、締めることで朝から「ピリッ」とした雰囲気を味わえる。当社は一応10月末までだが、「今日は何色にしようか」と少しばかり楽しむ時間を、今年は一足先に味わっている。

 ▼05年から始まったクールビズ。10年以上経過しすっかり定着したが、大きな打撃を受けたのがネクタイ業界。クールビズには「環境」といったテーマも絡んでいるため、その中止はもはや期待できないだろう。インターネットの普及などで出版・新聞業界も大いに苦しんでいるが、時代の流れに逆らえない状況の中、何とか打開策を模索しているその苦労。痛いほど分かる。

 ▼「これまで通りではいけない」と気付いている企業は多いだろう。だが、「これまで通り」を変えることほど難しいものはない。9月15日号から1面で連載中の「JAグループ愛知の挑戦」。その困難な課題に挑み続けている社員の奮闘を、レポートしたものだ。

 ▼組織が変わる時、どうしても必要なのがリーダーシップ。迷える部下を導くだけのブレない信念が必要だ。普段は頼りなくてもいい、呑んだくれでもいい。いざという時に腹を括り、先頭に立ち、そして皆を後ろからバックアップしながら進んでいく。大変だろうが、だからこそ「リーダー」なのだ。