住まい・暮らし・文化

老後の住まい、持ち家派デメリット上位は「メンテなどの維持費負担」

 カシワバラ・コーポレーション(東京都港区、柏原伸介社長)が実施した「老後の住まいに関する実態調査」によると、持ち家の居住者に対し「持ち家の購入時に懸念していたこと」を聞いたところ、で最も多かったのは「住宅購入の費用負担が大きい」(38.0%)、次いで「メンテナンスなどの維持費の負担が大きい」(35.7%)、「固定資産税や火災保険料がかかる」(31.0%)だった。実際に「老後の生活が始まってから感じた持ち家のデメリット」の回答は「メンテナンスの維持費の負担が大きい」(26.7%)が最も多く、次いで「家族構成の変化による間取りに余りができた」「固定資産税や火災保険料がかかる」(共に18.0%)が挙がった。

 一方、賃貸の居住者に、「賃貸契約時に懸念していたこと」で最も多かったのは、「老後も家賃を払い続けること」(50.0%)で、「高齢で契約更新できない可能性があること」(32.7%)、「高齢が理由で賃貸契約がしにくい可能性があること」(31.0%)が続いた。実際に「老後生活で感じた賃貸住宅のデメリット」では、「老後も家賃を払い続けること」(34.3%)が最も多く、次いで「家賃が上がる可能性があること」(20.0%)、「資産として残らないこと」(19.7%)が挙がった。

 また、実際の引っ越しのしづらさについては、賃貸居住者のうち、「高齢で契約更新できないことがあった」は11.7%、「高齢が理由で賃貸契約がしにくかった」は12.3%にとどまった。一方、持ち家居住者の14.3%が「気軽に引っ越しできない」を挙げた。
一方、老後生活で持ち家のメリットでは「安定した居住環境が手に入る」(46.7%)、賃貸のメリットでは「持ち家でかかる各種税金がない」(32.7%)がそれぞれ最も多かった。

 同調査は3月31日〜4月3日、65歳以上の年金受給者の男女600人(持ち家居住者、賃貸居住者各300人)を対象にインターネットで実施した。