総合

地所Gの丸の内熱供給、AI制御の大規模熱源システムを開発

三菱地所グループの丸の内熱供給と新菱冷熱工業は大規模熱源システム向けのAI(人工知能)制御システムを共同開発した。地域冷暖房業界で初めて、「冷凍機システムのエネルギー消費量が最小になる最適運転の自動化」に成功。プラント設計者の観点から三菱地所設計がアドバイザーとして参画した。既に丸の内エリアの2カ所(大手町アーバンネットセンターと丸の内二重橋ビルプラント)に導入し、実運用における最適値の自動設定および継続的な安定運転と省エネルギー効果が確認された。年間のエネルギー消費量は運用実績データと運転操作ノウハウを活用した従来の自動制御運転と比べて更に約4%の削減を達成した。

同システムは、丸の内熱供給が所有する地域冷暖房施設における「運用実績データ」と、長年にわたり培ってきた熱源の「運転操作ノウハウ」 と、新菱冷熱工業が設計を担ったAI予測とAI探索の考え方を融合させた。同システムにより、気象条件や負荷変動により刻々と変わる最適値を求め、人為的判断では困難な最適設定を実現し、エネルギー消費量の低減を図る。