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LOOPLACE「gran+御茶ノ水」 エリア特性踏まえ医療系需要狙う シリーズ10棟目のリノベオフィス

 既存不動産の再生・流通事業を展開するLOOPLACE(ループレイス、東京都千代田区、飯田泰敬社長)は、東京都文京区本郷三丁目で取得したオフィスビルのリノベーション工事をこのほど完了し、9月12日から16日まで「gran+OCHANOMIZU(グランプラス御茶ノ水)」としての内覧会を実施した。同社の1棟リノベオフィスシリーズ「グランプラス」として、10棟目の物件となる

 同物件は東京メトロおよび都営地下鉄の本郷三丁目駅から徒歩7分の立地。建物は鉄筋コンクリート造・地上4階地下1階建てで、延べ床面積は約554m2。83年竣工の経年オフィスビルで、以前は医療系機器メーカーが入居していた。同社は5月末に不動産仲介会社を通じて取得し、およそ8000万円の費用と約2カ月の期間をかけてリノベ工事を行った。

 リノベの企画に当たっては、御茶ノ水という地域性を考慮し、医療関連の企業等をターゲットとして設定。「外観や内装は、清潔感のある色味の白を基調とした」(同社デザイン設計グループ萩原達也氏)ほか、落ち着きと明るさを重視したデザインで仕上げた。

 屋上には新たにリフレッシュスペースを設け、外部委託による豊富な植栽も採用するなど、快適性や健康促進にも配慮している。

 他方、築40年近い物件ということもあり、ハード面の機能については相応の更新を行った。空調や水回りの刷新に加え、法令適合などのため新たな壁を設置した部分もあるなど、再生には工夫と費用を要した。

 現在は1棟単位でのリーシングを進めており、想定月額賃料は330万円としている。テナントの入居後には売却を予定。表面利回りとしては、5~5.5%程度を見込んでいる。

 同社ソリューショングループの早坂誠史氏は、「11月ごろまでには入居テナントを決定し、販売については23年4月末ごろまでに完了したい。購入者層としては、実需や個人投資家というよりも、主に法人の投資家を想定している」と語った。