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大和地所レジ 東京・門前仲町で初の定借分譲 坪410万円に反響3600件 立地魅力で想定超える好調

 大和地所レジデンスは7月26日、6月20日に発売した新築分譲マンション「ヴェレーナグラン門前仲町」(東京都江東区牡丹2丁目)のモデルルームを報道関係者に公開し、同物件の詳細や販売状況などの説明を行った。供給の少ない立地と、定期借地権付き物件ゆえに抑えた価格で人気を集め、売れ行きは非常に好調な様子だ。

 「ヴェレーナグラン門前仲町」は、東京メトロ東西線門前仲町駅から徒歩3分のほか、都営大江戸線とJR京葉線も徒歩圏の立地。門前仲町駅から徒歩5分圏内のファミリータイプ新築分譲マンションとしては、10年ぶりの供給(同社調べ)という希少性も強みとする。同物件の販売を担当する根岸辰彦次長は、「この立地が(反響の)最も強い動機」と明言する。

 建物は12階建てで、総戸数は75戸。間取りはすべて3LDKで、専有面積は約63~108m2。最上階はメゾネットタイプの〝プレミアム住戸〟とした。戸当たり販売価格は7048万~1億7998万円で、中心価格帯は8000万円台。1坪当たりの平均単価(坪単価)は410万円。

販売9割超、抽選は最高7倍

 2月のサイト開設後、物件エントリー数は約3600件、モデルルームの来場者は670組超を数え、「大きな反響を集めている」(同社)物件。売れ行きも「想定以上のペース」(根岸次長)で、7月26日時点では全75戸中65戸が契約済み、申し込み受付済みが5戸。抽選倍率は〝プレミアム住戸〟で最高約7倍。

 顧客の属性は、DINKS等の2人世帯が約半数で、世帯年収は1500万~2000万円が中心。来場者は6割が江東区からで、門前仲町周辺の地元層が大半だという。

定借で価格競争力向上

 72年間の定期借地権付きマンションである点も、同物件の大きな特徴だ。定借マンションの開発は同社として初。定借でなかった場合、坪単価は500万円前後になっていたと見られる。根岸次長は「定借が購入のネックとなったケースも一部あった」ものの、価格抑制効果で競争力向上に大きく貢献したと述べ、「今後も機会があれば、定借物件に挑戦していきたい」と意欲を見せる。

 立地と価格だけでなく、品質面でも高水準を目指した。地域の文化や景観をモチーフとしたデザインのほか、同社の得意とするオープンエアデッキ等による広い屋外空間、上位グレードの水回り設備等を積極的に採用し、「よい場所だからこそ、よい品質の物件を目指した」(根岸次長)という。

 竣工は23年9月下旬、入居開始は同年10月下旬を予定。

常設拠点の初物件

 同物件のモデルルームは、併せて都内・日本橋に開設された同社初の常設販売拠点「ヴェレーナマンションギャラリー日本橋サロン」に所在。同物件の反響が想定以上に大きかったこともあり、次期案内物件については「準備中」としている。同常設拠点としての初動も、現場が対応に苦慮するほど好調だった様子がうかがえた。