省エネリノベでFC事業 「高断熱化を急ぐ」 リコシス・山本卓也社長に聞く

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山本社長 オリジナルの換気装置

 中古マンションの買取再販事業を手掛けるインテリックス(東京都渋谷区)。同社の省エネルギーリノベーション商品「ECOCUBE(エコキューブ)」を扱う部門がこのほど分離・独立し、新会社「リコシス」(東京都中央区)としてスタートした。住宅の省エネ化を推進するため、全国から事業者を募り、「エコキューブFC」事業を展開していく。新会社の山本卓也社長(インテリックス会長=写真)に、立ち上げの経緯や事業内容を聞いた。

 ――省エネリノベに取り組むきっかけは。

 「高断熱住宅で過ごす機会があり、そのときに、建物自体の断熱性を高めることによる快適性や省エネ性を実感した。つまり、これまでのようにエアコンを使って室内の空気を直接、寒い日には温め、暑い日には冷やすのではなく、器自体が一定温度に保たれていれば、エネルギーをあまり使わないで生活できる。我々住宅事業者としてできることは、エネルギーの使用量を減らすこと。高断熱住宅はその有効的な手段だ」

 ――マンションのリノベーションで取り組む意義は。

 「日本の住宅の断熱性能は先進国と比べて低い。国を挙げて脱炭素社会を目指す中、今ある住宅が断熱性能の高いものに建て替わるのを待っていたら何十年かかるか分からない。リノベーションならば比較的早く到達できる。戸建て住宅と比べてマンションは、特に中住戸であれば窓の数を含めて断熱すべき箇所が少ない。施工費も抑えられるので取り組みやすい」

 ――新会社を立ち上げた理由について。

 「インテリックスで手掛けてきた『エコキューブ』は、住戸ごとに温熱計算を行い、それに基づいて断熱性や気密性を高め、高機能換気システムや空調を設置するもの。11年から販売し、建物の温熱計算や補助金申請代行を行う会社(TEIジャパン)も設立し、コストを抑えつつ、省エネ性能を担保できる部材の組み合わせや施工方法の研究・改良を重ね、昨夏、再リリースしていた。施工実績は約100件に上る。一般的な70m2程度の住戸であれば、約150万円の追加で高断熱リノベに切り替えできるくらいまでコストダウンができた。冷暖房費は4分の1以下に削減できる結果も出ている」

 「窓にはペアガラスのインナーサッシを取り付けることでトリプルサッシに近い性能が出せる。高断熱住宅は高気密になるので換気機能も従来とは設計システムが異なる。オリジナルの熱交換方式の換気装置も用意している。住宅の省エネ化を進める上では、全国の買取再販会社や工務店など多くの事業者に使ってもらうことが必要であり、インテリックスから切り離し、FC事業として展開するべきだと判断した」

 ――加盟店への提供は。

 「高断熱仕様にするには、単に断熱材や設備を取り付けるのではなく、どこをどのように施工すると効果が出るのか、温熱計算に基づいたプラン作りが重要だ。エビデンス(根拠)を明確に示す。そうしたプランのほか、部材はすべてをセット販売するのではなく、要望に応じて提供する」

   (聞き手・井川弘子)

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