大言小語 東京離れ本物か

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 総務省の住民基本調台帳に基づく人口移動報告によると東京23区は統計が比較可能な14年以降で初めての転出超過。コロナ前の19年は約6万人の転入超過だったが20年に約1万人超過まで減少し、ついに転出が上回った。本格的な都心離れが進むか、と各方面から注目される。

 ▼東京都全体で見ても転入者数が前年との比較で8割超の大幅な減少幅を見せており、東京一極集中を解消する最後のチャンスだとの声も上がる。しかし、果たして本当にそうなのか。東京圏に人が集まる構図が劇的に変わったとまでは言い難い。

 ▼足元の不動産市況を見ると、特に都区部は資産バブルを引き起こしている。分譲マンションは新築価格がバブル経済期を上回り、中古は平均6000万円の大台に乗った。新築は年収の13倍に及んでいる。一方、個人所得は上がる気配がなく資源高を受け生活必需品の値上がりも相次ぐ。東京に家を買って住むという選択肢を諦めざるを得ないのが実態ではないか。

 ▼転出先を見れば明らかだ。増加が顕著なのは都下、神奈川、埼玉、千葉と東京通勤圏である。出社体制がなくなるわけではないことを踏まえて「そう遠くへは行けまい」との心理が透けて見えてくる。在宅時間が増えて都内のオフィスに頻繁に通う必要がないことで立地のこだわりが薄れたことで郊外への転出が進んでいるとされるが、これが継続され社会構造変化となるか注目したいところだ。

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