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「鑑定士×多様性」の動画配信 東京都鑑定士協 若い世代への訴求図る

 4月30日から「鑑定士×多様性」と題した動画コンテンツの配信を公式ウェブサイトで開始した東京都不動産鑑定士協会(佐藤麗司朗会長)。これは不動産鑑定士の多様な働き方を紹介する動画シリーズ。士業や不動産分野を目指す若い世代を主な対象に鑑定士の魅力を訴求していくもの。第1弾は「鑑定士×自分らしさ」がテーマ。6月初旬には第2弾を配信する方針だ。

 オンライン動画で鑑定士の働き方を訴求するのは今回が初めて。コロナ下の情勢を踏まえた。昨年12月下旬から「多様性」のコンセプトを基に取り組みを進め、3月末には「予告編」を配信した。

 同協会の未来育成プロジェクトチームで座長を務める大谷典之氏(広報委員会委員)は「(世の中には)多様な活動をする人たちこそがクリエイティブな仕事ができるという流れがある。多様な働き方を鑑定士、士業の人たちがしていることを知ってもらいたい」と、多様性というテーマに込めた意図を説明する。

 同協会はこれまで、鑑定以外の知識習得のために研修を拡充、他の士業との連携など鑑定士の活動フィールド拡大をサポートしてきた。そうした流れを受け、今回の動画は鑑定士を目指す若者に加え、顧客や同協会の会員にも鑑定士の働き方を再認識してもらう意向がある。

 今年度は5本をめどに配信する。第1弾のテーマは「鑑定士×自分らしさ」。時間は6分弱。4人の子供を育てながら活躍する鑑定士が登場。鑑定士という職業が自身の生き方や成長を支えていることが紹介される。また、第2弾は6月初旬の配信予定で、テーマは「鑑定士×オーケストラ」。昔の努力が鑑定の仕事の仕方につながるという内容だ。

 従来の職業紹介とは異なり、登場する鑑定士がプライベートな部分を見せていく。それは同協会のPR活動としても挑戦的な試みだ。同協会理事で広報委員会の樫野匡彦委員長は「ここまで来るのに時間がかかった部分はあるが、コロナ禍が皆の意識を変える一つのきっかけになった。皆が可能性を考えるようになり、一人ひとりの意識が変わってきた。我々の取り組みを他の士業・鑑定士協会などが見ていることを意識しながら、広報活動を展開したい」と述べた。

 動画は同協会の公式ウェブサイト内(https://www.tokyo-kanteishi.or.jp/jp/appraisal/movie)や、動画配信サイト・ユーチュブの同協会チャンネル(https://www.youtube.com/channel/UCLfjXBpVaKuloM983SI9Cow)で閲覧できる。