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コロナ長期化〝その後〟の視点(上) 家賃滞納の波紋は

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オフィスや住宅の立地選定はどう変化するのか
 新型コロナウイルスの感染拡大で住宅・不動産市場はもちろん、日本経済全体へのダメージが深刻化している。これまで誰も経験したことのない世界規模の危機であり、それだけに今回の事態を乗り越えることができれば、その後の社会はこれまでとは大きく異なる価値観が広がるようになるとの見方がある。住宅・不動産市場にはどのような変革が予想されるのだろうか。気になるその兆しを探った。

 新型コロナウイルス感染の長期化で不況が長引くと、中小事業者が多い不動産業界では今後倒産件数が増えるのではないかという懸念が強まっている。

 東京商工リサーチが発表した19年度(19年4月~20年3月)の不動産業倒産件数は252件(前年度比4.1%増)だったが、そのうち負債総額「1億円未満」が165件(前年度148件)で全体の65%を占める。小・零細規模が中心となっている。

 同社によると、直接コロナ関連での倒産はまだ発生していないが、同社が3月下旬に実施したアンケートでは「既に経営に影響を与えている」との回答が6割に達していた。中堅や大手に比べて圧倒的に財務基盤の弱い中・小零細事業者の倒産増加が今後懸念される。

 また、不況長期化でテナントの家賃滞納が増えると、オーナーはもちろん、管理を受託している不動産業者もキャッシュフローが悪化し、金融機関が融資姿勢を硬化させれば倒産に結び付く可能性もあるという。

 LIFULLが実施した調査でも9割を超える不動産事業者が「企業活動に影響が出ている」と回答している。

 不況による家賃滞納の急増は、中堅、大手が実施しているサブリース事業にも微妙な影を落としかねない。サブリース事業はオーナーに対して一定の賃料を保証しているため、家賃滞納による損失を一次的に受けるのは事業者側になるからだ。

 また、アパートなどの一般オーナーにも変化が現れ、今後入居者を選ぶ際には若者を敬遠し、所得が安定している大企業の社員、公務員などを優先する傾向が強まることが考えられる。更には皮肉にもこれまで敬遠していた高齢者を、収入が安定した年金受給者ということで受け入れる傾向が出てくるかもしれない。

独自の戦略に注目

 内部留保が多い大手企業はともかく、中堅、中小不動産会社の生き残り策としてはどのようなことが言えるだろうか。地域密着型営業を展開している京成不動産(東京都葛飾区)は数年前から家族信託の普及に力を入れている。オーナーや事業者向けに家族信託のセミナーを定期的に開いてきたが、現在はコロナ対策としてオンラインセミナーに切り替えた。コロナ危機で家族の結束が強まれば、財産や事業の承継方法に対する関心が今後ますます高まることが考えられ、家族信託という手法が、地域に根を張る不動産会社にとって新たなツールとなっていく可能性が高い。

どうなる基準地価

 3月に発表された地価公示は今年1月1日時点調査のため、コロナの影響はなかったが、今年7月1日時点で調査される都道府県地価調査の結果には大きな関心が寄せられている。その影響度(下落幅)によって、昨年まで議論が交わされていた東京都心の地価がバブルだったかどうかが判明するという専門家もいる。

 大事な視点は、コロナで下落した地価が、その収束後にどこまで戻るかではないだろうか。東京と地方、都心と郊外とでも地価の動きに違いが出ることが予想される。そうした地価の動きが今後の住宅取得マインドや、その立地選択にどのような影響をもたらすのか大いに注目される。

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