資格・実務

大言小語 スキルを磨く時代

 野村不動産グループの街づくり構想「BE UNITED」、三菱地所グループが始めた地方創生とマンションコミュニティの活性化を目指す「レジクラマルシェ」など、最近はマンションコミュニティの新たなあり方を模索する動きが活発だ。マンションは同じ建物に居住しながら横のつながりの希薄さが指摘され、ディベロッパーがコミュニティ形成を支援する傾向が強まっている。

 ▼ただ、近年は住民自らがそうした問題意識をもち、イベントに積極的に参加する傾向が見えている。考えてみればマンションに入居する人たちは、土地や建物、設備を共有し、これから先の住み心地や資産性を左右する修繕の内容やタイミングなどを共に判断していかなければならない。いわば運命共同体だ。

 ▼業界最大イベントといってもいい今年の宅建試験が終わった。予想合格ラインを超えた人も届かなかった人も、新たな気持ちで再出発してほしい。業界には様々な資格や検定制度があり、日々自己研鑽を続ければ自らの能力がアップし、ステータスも高まる仕事が待っている可能性がある。不透明な時代だけに、頼れるのは自らのスキルのみと心得るべきではないか。

 ▼住民のコミュニティに対する意識が高まっているのも、永住を前提にマンション管理の先を見越し、自分たちで問題を解決していきたいというポジティブな人たちが増えてきた証拠と考えたい。