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社説 広がる鑑定士の被災地支援活動 住家被害調査等で再建手助け

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 7月5日から8日にかけて、九州から中国・四国、近畿、岐阜県と大雨特別警報が発令され続けた「西日本豪雨」。広島県、岡山県、愛媛県を中心に死者・行方不明者が200人を超える未曾有の大災害となった。土砂崩れ、堤防の決壊によって倒壊、流出・水没した住家、寸断された道路・上下水道、電気・ガス、鉄道といったライフライン、農業や工場などへの被害を加えると、過去最大級の水害である。その検証を様々な角度から行い、英知を結集した対策が打たれることを望みたい。

 「西日本豪雨」があったため、忘れられがちだが、最大震度6弱を観測した6月18日の大阪府北部地震から1カ月になる。この活断層による直下型地震は、大阪府では観測史上最大規模で「国内で大地震のないところはない」ことを立証した。住宅だけでなく都市基盤が大きな損傷を受け、復旧に相当な時間を要した。ここでも各地の震災の教訓が十分に生かされたとは言えず、都市災害は繰り返され、今後の課題として残された。

 総務省消防庁などによると、大阪府北部地震の被害状況は死者4人、負傷者428人。住家被害は2万3607戸(大阪府、京都府ほか5県)だった。そのうち全壊・半壊は大阪府内の63戸だけで大部分は一部損壊だったが、今なお、避難生活を余儀なくされ、再建への道のりが見えない人たちがいる事実を忘れてはならない。

大阪北部地震では各地から

 その被災地で、不動産鑑定士たちが被災者支援のために活動していることをご存じか。再建への第一歩となる「り災証明書」の発行に必要な住家被害認定調査等に関する支援活動である。東京都不動産鑑定士協会が熊本地震の際、南阿蘇村の支援要請を受けたのを契機に広がった。今では日本不動産鑑定士協会連合会でも事業の一つに掲げて推進している。東京都協会の場合、6月25日から茨木市で支援活動に入ったほか、近畿圏をはじめ各地から不動産鑑定士が支援参加していった。

 被災地自治体には、全国各地から数多くの自治体職員が応援に駆け付けているが、その分野に不慣れな職員も相当数存在。そうした人たちに住家被害認定調査に関するレクチャーや注意点などのアナウンス、更に住民からの相談対応などを行う役目だ。支援する不動産鑑定士は、東京都協会が作成した独自教材による専門研修を受講済みで、被災地では後方で手助けする形を取ることが多いという。

 大地震など災害への備えはとかくハード面に走りがちだが、こうした不動産の専門家による新しいソフト面での被災地支援システムもある。被災直後の現地のマンパワー不足を解消することにもつながる。こうした活動は専門家としての不動産鑑定士の存在感を知らしめるだけでなく、他の業界、専門家集団へ広がる可能性もある。その活動に大いに期待したい。

 

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