政策

地域課題の解決へ「空き家活用魅力発信プロジェクト」開始 東京都

 東京都は新たに、長期間利用されていない空き家を再生・活用し、地域課題の解決を図る「TOKYO空き家活用魅力発信プロジェクト」を開始した。4月11日に概要を公表した。西多摩・島しょ部における空き家を、移住・定住用住宅としてリノベーションし、地域資源として活用する事業。

 今回の新事業では、空き家の持つ「地域資源としてのポテンシャル」(都住宅政策本部)を引き出すため、都内の大学の持つ知見や都職員の技術等を活用し、空き家リノベのデザイン案を作成。西多摩・島しょ地域の自治体とも連携し、再生過程を動画で公開するなど、広く情報発信を行っていく計画だ。対象物件は、奥多摩町及び新島村が所有する空き家の計3物件。

 今後は、夏頃にデザイン選定及び設計・施工を行い、25年度末に竣工の上で物件を所有する町村に引き渡す。26年度以降には、実際に移住・定住用住宅として活用していく予定としている。小池百合子都知事は4月11日の記者会見で、「『空き家は無限の可能性を秘めている』と言えると思う。この事業により、空き家活用のムーブメントを創出していきたい」と施策の意図を述べている。

(写真) 新事業で活用する奥多摩町の空き家物件(都公表資料より抜粋)