鑑定士協連レター 民法改正 契約書の重要性より大きく
住宅新報 2018年1月30日 号 9面
連載: 不動産鑑定士レター
わが国で、取引の基本法として民法が制定されたのは明治29年(1896年)になります。これまで、民法については、現代語化を目的とする改正や部分的な改正はあったものの、規定の内容全般に踏み込んだ改正は行われておらず、時代の変化にそぐわない条項等が生じていました。このような状況を踏まえ、国は、民法制定以来の社会経済の変化への対応、また、国民に分かりやすいものとすることを目的として、国民生活にかかわりの深い契約関係に関する規定の見直しを行い、平成29年5月30日に民法の一部を改正する法律が成立し、平成29年6月2日に公布されました。本稿では、今回の民法改正について不動産取引として重要な売買契約と賃貸借契約に関わる改正について簡単にご紹介します。
●改正の概略
今回の民法改正は、契約関係を中心とした改正となっています。民法は、第1編総則・第2編物権・第3編債権・第4編親族・第5編相続から構成されています。今回の民法改正は、主に第3編債権に関する規定についての改正であることから「債権法」の改正とも呼ばれることがあります。今回の民法改正により、契約関係を中心とした債権及びこれに関連する規定が改められますが、改正内容を分類すると、社会経済の変化等に対応するための制度の新設・変更と国民に分かりやすい内容とするための判例法理や原理原則の明文化に分けることができます。
●売買契約に関する改正




























