住まい・暮らし・文化

霧に隠れた住宅すごろく ◆上 スタート地点から難しい選択に 住宅取得中心年代(30.40代)人口の推移

 一般論でもなく学問としてでもなく、自分にとって「住まいとは何か」を見定めることが極めて大切な時代になってきた。団塊世代などかつてのサラリーマン層が傾注した所有本位の〝マイホーム主義〟は既に色あせ、今の若者たちは自らの価値観とライフスタイルの実現にこそ〝人生の夢〟を託している。彼らにとって、多様化する住まいの選択はライフスタイルそのものであり、自己実現に深く関わっている。とはいえ、未来への不安はその濃さを増す一方で、老後に向けた資産形成にも関心を向けざるを得ない。親と自らの延びている平均寿命も未来に微妙な影を落とす。現代サラリーマンの「住宅すごろく」は、人生の後半に向かうほど深い霧に隠れている。

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