1988(昭和63)年から、宅地建物取引主任者試験合格のための講習会講師、テキスト執筆などを担当。多くの合格者を輩出してきた。
「合格する人は、例外なく努力、勉強している人です。まぐれはほとんどありません」。優しい目をまたたかせながら、力強く話す。
現在、住宅新報社を始めとする教育機関での講義のほか、明治学院大学、拓殖大学、川越市女性会館などで週1回の宅建講義をこなす。気がつけば、四半世紀以上も宅建試験に携わっている。宅建の魅力とは。
「学習科目のバランスが取れているので、宅建主任者として活躍するのはもちろん、他の資格にチャレンジする場合の基礎も学べる。1回勉強すると、それをもっと活用できるのがすごい」
受験生に伝えたいことを聞いてみた。
「今年受かるつもりなら、趣味や遊びなどは犠牲も覚悟してほしい。1年犠牲にすれば、栄冠を手に入れることができる。それができない人は結局何年も自分の人生を宅建のために犠牲にしてしまう。それはムダなことだ」
また、不動産業に就いている人が受けられる登録講習を勧める。
「単に5問が免除され、一般の受験者と差が付くだけではない。この5問の出題範囲を学習しなくて済むのが一番の利点。他の分野に注力できる」
本紙に掲載している「宅地建物取引主任者受験セミナー」も、分担制で作問を担当。
「良質な過去問をベースに改正事項も取り入れている問題。1回5問は10分余りで解ける分量なので、ぜひ通勤、通学など空いた時間に取り組んでほしい」
下関市出身。末娘も先日成人式を迎えた。やさしいお父さんという感じだが、時に熱く語り出すのは、長州人だからか。豪快な飲みっぷりとは裏腹に繊細な指導で多くの人を引きつけている。 (近藤 隆)