政策

大言小語 元気に楽しく暮らす

 厚生労働省などの調査(12年3月)によると、高齢者が要支援・要介護になる割合は75~79歳でも13.5%と存外低い。80~84歳でも28.4%。ところが、85歳以上になると58.4%と一気に高くなる。つまり、平均寿命ぐらいまでなら、7割以上の人が元気に暮らせるということだ。 

 ▼元気で一生を終える確率が7割もあるのなら、思いっきり残りの人生を楽しんだ方が得ではないか。ところが、一方では単身高齢者世帯が増加している(30年には50~60歳代の男性4人に1人が単身世帯になる見通し)。たとえ元気でも一人暮らしでは、あまり楽しくないのではないか。

 ▼だから今後は、一人になってしまった高齢者が楽しく暮らせる住まいに対する需要が増大するだろう。楽しく暮らすための要件を考えてみると||。まずは、高齢者ばかりを集めた住まいではなく、多世代が入居していること。趣味が共通する人が多く交流が弾むこと。更には、できれば小遣い程度の収入になる仕事があることなどだろうか。

 ▼これらの要件を満たす住まいといえば「多世代型シェアハウス」が思い浮かぶ。多世代で住むからこそ楽しく、会話を通じて脳が刺激され、家庭教師、シェアハウス内の管理・清掃などの仕事が生まれる可能性がある。居酒屋コーナー(管理会社経営?)をつくれば、年代にかかわらず、いろいろなアルバイトが派生しそうだ。