新住まいの「ことわざ」 記事一覧
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半畳(はんじょう)を入れる 新住まいの「ことわざ」<149> 松岡英雄
昨年暮れに亡くなった中村勘三郎さんは、客席からの「待ってました」という掛け声に「待っててくれてありがとう」と舞台からアドリブを返すような、歌舞伎俳優にしては珍しく茶目っ気のある人で、そういう人柄が多(続く) -
新住まいの「ことわざ」<148> 正月15日の灰を家の回りにまいておくと蛇が出ない 松岡英雄
播州赤穂地方の俗信である。「とんど」は、正月15日に門松やしめ縄などを持ち寄って燃やす行事。一般には「どんど」「どんど焼き」という。子供の頃、どんど場に五徳と金網を持って行き、お供えした鏡餅を焼いて、(続く) -
松は千年竹は万年 新住まいの「ことわざ」<147> 松岡英雄
iPS細胞の作製技術が実用化したら難病に苦しんでいる人たちを救うことができるようになるという。その技術が確立されたら本当にありがたい。山中教授に2度目のノーベル賞を授与してもらいたいくらいだ。 ところ(続く) -
一壁二畳三障子 松岡英雄新住まいの「ことわざ」 <146>
寒気を防ぐために常々手入れを怠ってはならない場所を、先人は口調がよく覚えやすい言葉にした。 現代の住宅では、土壁が使われることはほとんどなく繊維系や発泡系の断熱材が使用される。畳の部屋もどんどん減(続く) -
軒を争う 松岡英雄新住まいの「ことわざ」 <145>
今年の暮れは慌ただしい。総選挙は国を挙げて行われる一大イベントだから、我々も積極的に参加しなければいけない。 それにしても、10幾つもある政党からどうやって選べというのだろうか。支持した人が後に離党(続く) -
新住まいの「ことわざ」<144> 鬼瓦にも化粧 松岡英雄
建設省OBの内藤勲さんは、スーツにネクタイという服装なのに、スウェーデン・ヴィゲーンズ社のアポロキャップ(野球帽にそっくり)をかぶっていたりする。妙な組み合わせだが、これがなかなか格好いい。 鳥打帽(ハ(続く) -
松岡英雄 新住まいの「ことわざ」 <143> 繁盛の地に草生えず
神奈川県藤沢市の辻堂駅前に、ショッピングセンター・テラスモール湘南が開業して1年が過ぎた。さすがにオープン当初ほどの人出はないがまずまず賑わっている。 けれど、休日というのにお客の入っていない店があ(続く) -
松岡英雄 新住まいの「ことわざ」 <142> 川の字
視聴者からの手紙に書かれた心の風景を俳優・火野正平さんが自転車に乗って訪ねる「こころ旅」という番組がNHKBSプレミアムで放映されている。 若い頃に恋人とデートした場所や子供の頃に住んでいた町の思い出が(続く) -
松岡英雄 新住まいの「ことわざ」 <141> 箒を逆さに立てると客が帰る
父方の叔父たちが訪ねて来ると、母は座敷箒を逆さに立てて、早く帰るおまじないだからね、と私の耳元でささやくことが度々あった。母は父方の人間とはなぜか反りが合わなかった。小学生の私にその理由などわかるは(続く) -
松岡英雄 新住まいの「ことわざ」 <140> 建長寺の庭を竹箒で掃いたよう
掃除が行き届いていて、塵一つ落ちていない様子をいう。 建長寺は鎌倉市山ノ内にある臨済宗建長寺派の大本山。鎌倉五山の第一位で、その境内は昔から掃除が行き届いていることで有名だそうだ。 念のため、室町(続く) -
新住まいの「ことわざ」 <139> 松岡英雄 風起こらざれば木動かず
風が吹かなければ木は揺れたり、動いたりしない。物事も原因があって起こるものであるということ。 季節風を防ぐために家の周りに樹木が植えられる。屋敷林である。東北ではいぐね(居久根)、北陸では垣入(かいに(続く) -
松岡英雄新住まいの「ことわざ」 <138> 地獄も住処(すみか)
マンション分譲大手7社が運営するウェブサイト「メジャーセブン」の会員のうち、マンション購入希望者6000人が回答(今年6月)を寄せた「住んでみたい街」の順位は、(1)吉祥寺、(2)自由が丘、(3)横浜、(4)恵比寿、(5(続く) -
松岡英雄新住まいの「ことわざ」 <137> 木に竹を接ぐ
木と竹のように性質の異なったものを接ぎ合わす意から、前後のつじつまが合わないこと、不調和なこと、つり合いのとれないことのたとえ。 巨人軍の監督は生え抜きでなければならないという正力ルールがあるそう(続く) -
松岡英雄新住まいの「ことわざ」 <136> 棟上げに床が落ちる
棟上げ式の時にもう床が落ちる。破滅のはなはだ早いたとえである。 家を建てる時、着工して棟上げをした段階で上棟式をやる。一般的には建て前と呼んでいる。これから自分や家族が何十年と暮らしていく家に対し(続く) -
松岡英雄新住まいの「ことわざ」 <135> 明日の事を言えば天井で鼠が笑う
相鉄いずみ野線が湘南台駅から慶応大学湘南藤沢キャンパスまで3.3キロ延伸されるかもしれない。湘南台駅からバスで通学している学生さんにとっては格段に便利になる。もっとも、これから具体化の検討に入るとい(続く) -
松岡英雄新住まいの「ことわざ」 <134> 門前市を成す
高倉健が最近、6年ぶりの映画「あなたへ」に主演し、またテレビCMにも出ているが、私にとっての高倉健は、「網走番外地」や「昭和残侠伝」で悪を叩きのめしたカッコいい健さん、「遥かなる山の呼び声」や「幸福(続く) -
松岡英雄新住まいの「ことわざ」 <133> 堂に入る
「堂」にはいろんな意味がある。 広辞苑によれば、(1)賓客に接し、また、礼楽を行う建物。表座敷。表御殿。母屋。正殿。寝殿(2)神仏を祭る建物(3)衆人の集まる建物。「公会堂」(4)棟の高い家屋。住居。居(続く) -
松岡英雄新住まいの「ことわざ」 <132> 家の内で傘させば鼠が荒れる
夏の終わりの土曜日の午後、中学校の同窓会があった。恩師が5人、仲間が98人出席した。1学年500人、10クラス編成だったから約2割の出席で、60代半ばという年齢を考えれば上々の出席率である。 故郷はJR岐(続く) -
松岡英雄 新住まいの「ことわざ」 <131> 朽ち木は柱と成らず
魂の腐った者は使い物にならぬたとえ。『腐れ木は柱と成らず』とも。 志賀原発(石川県)の直下に活断層があると専門家が指摘している。活断層ではないと判断して設置したということであるが、設置ありきで(続く) -
松岡英雄新住まいの「ことわざ」 <130> 門から玄関まではその家の顔
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」「吾輩は猫である。名前はまだ無い」「木曽路はすべて山の中である」 これらの有名な作品は最初の1行だけで誰の作品か分かるけれど、文体から作者を言い当(続く)