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全日本不動産協会・全国不動産会議  新時代を切り拓く 3年ぶり開催 山口県に会員ら1100人超が参集

 全日本不動産協会(全日)と不動産保証協会は10月20日、「第58回全国不動産会議 山口県大会」をKDDI維新ホール(山口県山口市)で開催し、1100人を超える会員らが一堂に会した。理事長の秋山始氏は、「山口・長州のかつての維新の志士たちのように新時代を切り拓いていきたい」と高らかに宣言し、不動産取引に関わる知見を共有し、交流を深めた。

 今回はメインテーマに「長州から始まる 山口令和維新の新しい暮らし方」を掲げ、教育研修委員長の矢口則義氏が「幕末から明治維新にかけて数多くの偉人を輩出した歴史ある山口県で挙行でき、各関係者のご尽力に感謝を申し上げる」と述べ、開幕した。

 山口県本部長の柴田行夫氏は、「コロナ禍で3年ぶりの開催となった。連携する行政機関の空き家対策も紹介する。見どころや食べどころが多く、ぜひ交流会や観光としても楽しんでもらいたい」と歓迎の言葉を伝えた。

 歓迎を受けて、秋山理事長は、「全国不動産会議は、相互研さんの場であり、学びの1日としたい。山口県が輩出した維新の志士が時代の変化を恐れず新時代を切り拓き、近代国家の築きに貢献したように、国民の不安を払しょくして豊かな日本をつくる基幹団体として責務を果たす」と感謝を述べ、展望を示した。

岸田首相がメッセージ

 内閣総理大臣の岸田文雄氏はビデオメッセージを寄せ、「デジタルの活用で誰もが快適に暮らせる社会を目指す。都市から地方に人の流れを生み出すため、地域に密着した皆さんと連携を深めたい」と引き続きの協力を求めた。

 来賓のあいさつで、国交省不動産・建設経済局不動産業課長の三浦逸広氏は、国土交通大臣の斉藤鉄夫氏の代理・代読で、「業界発展に大きく貢献する全日本不動産協会の一層の活躍に期待し、引き続き協力を願いたい」、山口県知事の村岡嗣政氏は、「貴重な資源である空き家の利活用に、皆さんの力添えを願いたい」と、同協会の一層の活躍に期待感を示した。大会旗の引き継ぎでは、秋山理事長から次回開催地の栃木県本部長の稲川知法氏に手渡された。

 シンポジウム「UJIターン者の定住の促進と空き家の活用」では、山口県・下関市・宇部市・山口市・美弥市・周防大島町の行政担当者が空き家利活用の取り組みを紹介。総括で山口県土木建築部住宅課長の竹田述生氏は、「皆さんの力、ネットワークが空き家問題の解決に欠かせない」と呼び掛けた。東京大学史料編纂所教授の本郷和人氏は、「幕末・維新の志士たちの言葉」と題して記念講演した。