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大言小語 マスクを捨てよ、街へ出よう…か

 世界を席巻した新型コロナウイルス感染症の猛威はこのところ落ち着きを見せ、日本もほとんどの都道府県で新規感染者数が前週比減となっている。とは言え、東京都では数千人レベルで、収束には遠い。コロナが収まるのは、「マスクをみんながしなくなるときだ」と言う。しかし、街はマスクをした人であふれている。

 ▼それでも、政府は5月23日、「基本的対処方針」の中でマスクについて、屋外では人との距離が2メートル以上ある場合や、距離がなくても会話をほとんど行わない場合は着用しなくてよいとした。また屋内では、前者の条件を満たし、かつ、会話がほとんどない場合には着用する必要はないと決めた。だが、どれだけの人がこれを認識しているだろう。

 ▼例えば、徒歩や自転車を走らせて、屋外で人とすれ違うような場合もマスクの必要はない。当方は、外出する場合、周りに誰もいないときは極力マスクを外すのだが、人とすれ違う場合には、慌ててマスクをする。相手に不快な念を抱かせない配慮のつもりなのだが、相手からすると、自分が近づいたら慌ててマスクをするなんて失礼な、と思っているかもしれない。

 ▼また、そもそもマスクに慣れてしまい、化粧やひげそりをしないで済む、鼻、口を隠すので小顔に見えるなど、〝マスクでよくね〟という若者も多いと聞く。日本人はとりあえず、まだマスクから離れることはできないようだ。