緊急事態宣言、全面解除 2次補正で賃料支援2兆円 全体は32兆円、経済対策を拡大

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「家賃支援給付金」の給付額イメージ(経済産業省資料より抜粋)
 5月25日、新型コロナウイルス感染症対策特措法に基づく緊急事態宣言が、残っていた1都3県と北海道についても解除された。感染状況などの同宣言〝解除基準〟に照らし、全面解除が妥当とした。同時に、同宣言下の活動制限に経済がこれ以上耐え難いと判断した部分も見られ、同月27日に公表された20年度第2次補正予算をはじめ、政府による経済対策が注目されている。

 4月7日に発令された緊急事態宣言が、その後対象区域の拡大や期間延長などを経て、49日間で全面解除となった。解除を決めた5月25日の政府新型コロナウイルス感染症対策本部の資料によると、同月24日時点の感染発覚者数は1万6581人、死亡者数は830人。引き続き増加が続いているものの、そのペースには鈍化傾向が見られる。

 安倍晋三内閣総理大臣は同月25日の記者会見等で、「緊急事態(宣言)の解除後も、感染拡大のリスクをゼロにすることはできない」としながらも、「社会経済活動を厳しく制限するこれまでのやり方では、仕事や暮らしそのものが立ち行かなくなる」と強調。事業者に対し、国や業界団体による感染予防ガイドラインを参考に、同感染症対策と並行して事業活動を本格的に再開するよう求めた。

 今後はおおむね3週間ごとに状況評価を行いながら、段階的に外出自粛や施設使用制限の要請等を緩和していく。

賃料給付、与党案の倍額に

 経済活動の再開に一定の道筋が見えたものの、長引く外出・営業自粛などにより、事業者の苦境は続いている。そこで政府は5月27日、31兆9114億円という異例の規模の第2次補正予算を閣議決定した。

 このうち、2兆242億円が「家賃支援給付金」の創設に充てられている。これは飲食店など、同感染症により業績が大幅に悪化した事業者を対象に、テナント賃料を支援するもの。仕組みとしては、同月8日に与党が政府に示した制度案を踏襲し、一部の内容を拡充している。

 給付の要件は、前年同月比の売上高が単月で半減、または連続する3カ月間で30%以上減少していること。給付額の上限は原則、「法人は月50万円、個人事業主は月25万円」で、6カ月分を給付する。

 ただし、複数店舗を運営する事業者などは特例措置として上限を倍額に引き上げ、法人は月100万円、個人事業主は月50万円とする。またテナント賃料だけでなく、借地に建物を建てて事業を営む法人等を考慮し、地代についても支援対象に含めた。

予備費に10兆円を計上

 このほか、資金繰り対応の強化に11兆6390億円と全体の約3分の1を充てた。中小事業者に対する措置として、日本政策金融公庫や商工組合中央金庫等による特別貸付や実質無利子化、民間金融機関を通じた資金繰り支援などに8兆8174億円を計上。また中小企業に加え中堅・大企業についても「資本性劣後ローン」(今週のことば)の供給を図り、事業の継続・再建等を後押しする。

 また地方創生臨時交付金として、1次補正の2倍に当たる2兆円を計上。用途を限定しない中小事業者向け支援の持続化給付金についても、対応強化の費用として1兆9400億円を盛り込んでいる。

 加えて、予備費として10兆円を計上した。これも異例の多額で、今後新たな施策を実現する際に国会の予算審議を必要とせずに着手できるため、比較的短期間での事業の具体化が可能となる。それだけに、使途には明確な把握と検証が求められるほか、政府の一存で大きな予算を扱えることを疑問視する声もある。

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