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大言小語 師走に思う

 早くも残り1カ月となった。よく年齢を重ねて大人になると、感動が薄れ単調な日々となってしまうので月日の流れが早い、といわれる。本当にそうだろうか。日本という国自体が年をとって感動の少ない単調な社会になってしまっているからではないか。

 ▼例えば正月をはじめ、四季折々の行事や節句も簡略化されることが増え、感動が薄くなっている。そこには、四季の変化が少なくなっていることも関係しているのではないか。今年も夏が終わったと思ったら秋らしい秋もなく、もう冬が訪れつつある。

 ▼とはいうものの、1年があっという間に過ぎてしまっても別に悪いことではない。問題にすべきは社会がボーッとした風潮の中にあることだ。だからといって個人もせっかくの人生をボーッと生きていても、もったいない。各産業界(不動産業界)もボーッとしていては進化がない。

 ▼そこでNHKの人気番組でお馴染みのチコちゃんに、こんな質問をしてもらってはどうか。弁護士には双方代理が禁止されているのに、宅建業者が同じ法律行為である両手仲介(双方代理)を許されているのはなぜか? もちろん宅建業法が根拠となっているからだが、更に弁護士法との整合性など精緻な解説をできる人は、おそらく不動産関係の人でも少ないのではないだろうか。世の中には、分かっているようで分かっていないことが結構多い。