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大言小語 雪対策は大丈夫か

 雪には「慣れている、準備万端」という新潟で大混乱が発生した。前夜半から1月25日朝まで降り続けた雪は平野部でもざっと1メートルほどか。比較的雪の少ない中越沿岸地区からも「屋根の雪が1メートルほどになった」と連絡が入った。それでも雪に強い土地だから、と心配もしなかったが、今回は違ったようだ。

 ▼「雪が降りすぎで除雪が追い付かない」。新潟県内は25日と26日の2日間、道路、鉄道とも交通がマヒした。新発田市の国道7号沿いの料理店経営者は、雪で車が走れない国道を見るのは初めてという。地元紙、新潟日報は「県内大雪、幹線道路が終日渋滞」「懸命の除雪、長岡など渋滞続く」「県内高速道、40時間ぶり全通」と混乱ぶりを伝える。大寒波到来は分かっていたのに、なぜ対応ができなかったのか。雪国の名誉のためにも検証が必要だ。

 ▼その1週間前の首都圏。降った雪が朝の通勤を直撃した。多くの人はゴム長靴など滑らない靴を履いて、いつもより早めに家を出た。駅までたどり着いたものの、運行本数を大幅削減した電車は既にすし詰め状態で乗れない。ホームは人であふれ、入場規制が繰り返し続いた。朝の通勤時に運転本数を間引くとどうなるか、図らずも実証された。5~10センチ程度の雪でいつも大混乱では余りにも進歩がない。雪でも安定運行できるようにもっと降雪対策に力を入れるべきではないか。