東京建物が2月13日に発表した23年12月期決算は増収増益だった。投資家向け物件の売却による売り上げと粗利益が増加し、仲介の収益も拡大した。営業収益は7期連続で過去最高を更新し、純利益は8期連続の増益となった。
セグメント別に見ると、主力のビル事業は、投資家向けが好調だったが、ビル賃貸における費用増などで増収減益だった。住宅事業は、分譲マンション販売が好調に推移し、加えて投資家向け物件売却の売り上げと粗利益の増加により増収増益だった。マンション計上戸数は1058戸と前年比で377戸減らしたが、1戸当たり単価は7900万円を超えて粗利も33.3%と高水準を維持した。
有利子負債は約1兆890億円となり、前期末から約992億円増加した。
24年12月期も増収増益を計画する。ビル事業で投資家向け売却の売り上げと分譲マンションが貢献する見通し。ビルの事業利益は、関連費用の増加が見込まれるが425億円(前年比23億円増)を計画。分譲計上戸数は1740戸を予定し、期首時点の契約進ちょく率は92%と好発進。アセットサービス事業は駐車場と仲介が収益拡大を見込むが、同事業部門の投資家向け売却益は減少する計画。その他では系列の資産運用会社を今年4月に完全子会社化し、ファンド事業を強化する。
東京建物 (連結)
23年12月期決算
営業収益 3,759億円 (7.4%)
営業利益 705億円 (9.4%)
経常利益 694億円 (9.3%)
当期利益 450億円 (4.7%)
予 想 24年12月期
営業収益 4,950億円 (31.7%)
営業利益 750億円 (6.4%)
経常利益 670億円 (△3.6%)
当期利益 480億円 (6.5%)