決算

海外売却益が剥落も営業利益を上方修正 三菱地所・第3四半期業績

 三菱地所の24年3月期第3四半期業績は増収減益となった。前期の海外大型案件のキャピタルゲイン剥落が営業減益の主な要因。賃貸住宅など国内のキャピタルゲインの契約・引き渡しも第4四半期に集中するため、通期予想に向けては順調に推移しているとし、通期計画で営業利益を前回予想比プラス30億円の2670億円に上方修正した。

 セグメント別に見ると、投資マネジメント事業で70億円下方修正した。運用ファンドの海外保有資産の評価減などが響いたとみられる。半面、コマーシャル不動産事業は、オフィス賃貸、ホテル、商業施設、フレキシブルオフィスが好調に推移し、セグメント営業利益が100億円の上方修正となった。

 昨年末時点の有利子負債は3兆3483億円で、23年3月期末比で4767億円増えた。2030年を最終期とする長期計画の状況・評価について5月に発表されることが見込まれる。

三菱地所 (連結)

24年3月期・第3四半期

営業収益 9,264億円 (2.2%)

営業利益 1,468億円 (△26.6%)

経常利益 1,232億円 (△32.6%)

当期利益 775億円 (△24.6%)

予 想 24年3月期

営業収益 14,690億円 (6.6%)

営業利益 2,670億円 (△10.0%)

経常利益 2,320億円 (△14.6%)

当期利益 1,660億円 (0.4%)

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