決算

第4四半期は増収増益も通期は増収減益 LIXIL23年3月期

 LIXILの23年3月期決算は、原材料等の高騰と円安によるコスト上昇が一服。第4四半期単独では増収増益だったものの、通期では、国内ではコスト上昇と価格改定のタイムラグが生じたほか、海外ではウクライナ侵攻による欧州でのサプライチェーン混乱、米国における物流遅延に伴う原価上昇や在庫調整が影響し、増収減益で着地。

 セグメント別では、水回り製品などのウォーターテクノロジー事業は売上収益9152億8500万円(前期比6.2%増)、事業利益472億5900万円(同38.3%減)を計上。主に国内で住宅建材製品を展開するハウジングテクノロジー事業は、海外事業は増収増益だったものの、事業全体で売上収益5982億1100万円(同2.4%増)、事業利益193億6000万円(同38.9%減)にとどまった。両事業とも国内のリフォーム需要は堅調だった一方、資材価格の高騰や海外からの部品調達価格の更なる上昇に伴うコスト増加などが影響した。

 23年度は、世界情勢の不安や更なる物価・金利の上昇、資材・エネルギー価格の高止まりなどの継続が懸念されるものの、第2四半期以降の収益性改善を見込む。

LIXIL

決 算 23年3月

売上収益 1兆4,959億円 (4.7%)

事業利益 257億円 (△60.3%)

営業利益 174億円 (△64.2%)

当期利益 86億円 (△67.1%)

予 想 24年3月

売上収益 1兆5,300億円 (2.3%)

事業利益 400億円 (55.4%)

営業利益 280億円 (12.4%)

当期利益 110億円 (△31.2%)

同カテゴリーのプレミアム記事