2021 賃貸不動産経営管理士試験模擬問題(7)

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問題

【問 31】 「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の考え方を前提とした場合、原状回復に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア 網入りガラスの亀裂(構造により自然に発生したもの)の補修は、賃貸人が負担する。

イ 家具の設置による床、カーペットのへこみ、設置跡の復旧費用は、賃貸人が負担する。

ウ エアコン(賃借人所有)設置による壁のビス穴、跡の復旧費用は、賃借人の負担となる。

エ 破損はしていないが、次の入居者確保のために行う網戸の張替えは、賃貸人の負担となる。

1一つ 2二つ 3三つ 4四つ

【問 32】 「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の考え方を前提とした場合、原状回復に関する次の記述のうち、誤っているものの組み合わせはどれか。

ア 賃借人の故意又は過失による壁のクロスの毀損部分の補修は、m2単位で張替費用を賃借人に負担させるべきであり、毀損箇所を含む一面分まで賃借人負担とすべきではない。

イ 襖紙や障子紙の毀損部分の補修は、消耗品であり経過年数は考慮せず、賃借人に故意又は過失がある場合には、張替え費用は賃借人の負担とするのが妥当である。

ウ 畳表の毀損部分の補修は、減価償却資産として取り扱われ、経過年数が考慮される。

エ 壁のクロスについたテレビ、冷蔵庫等の後部壁面の黒ずみ(いわゆる電気ヤケ)は、賃貸人の負担となる。

1ア、イ 2ア、ウ 3イ、エ 4ウ、エ

【問 33】 個人情報取扱事業者である管理業者Aによる個人情報の取扱いに関する次の記述のうち、個人情報の保護に関する法律の規定によれば、不適切なものはどれか。

1 本人に対して医師等により行われた疾病の予防及び早期発見のための健康診断その他の検査の結果は、要配慮個人情報として取り扱わなければならない。

2 Aは、あらかじめ本人の同意を得ないで、特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を取り扱ってはならない。

3 Aが、管理を受託している管理組合の組合員のデータを第三者に提供する場合は、一定の場合を除き、あらかじめ本人の同意を得なければならない。

4 マンション管理組合の組合員の氏名、電話番号が記載されている組合員名簿が、コンピュータを用いて検索できるように体系的に構成されていない場合には、その名簿は「個人情報データベース等」ではない。

【問 34】 賃料の滞納に対する対策に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 貸主が、賃料の滞納者に対し、文書で催告する場合、普通郵便でも法律上は効力を有するが、内容証明郵便にすることが望ましい。

2 賃料の滞納者を被告として訴えを提起する場合、その滞納者が当該マンション以外の場所に住所を有するときでも、マンションの区分所有権に係る専有部分を被告の住所地としなければならない。

3 管理受託方式により賃貸管理を行っている管理業者であれば、管理業者の名前で借主に対して未収賃料の回収のための内容証明郵便を発信すべきである。

4 借主が支払いを遅延した場合の遅延損害金の特約がなければ、貸主は、遅延損害金を請求することはできない。

【問 35】 区分所有者Aが、自己所有のマンションの専有部分についてBと普通の建物賃貸借契約を締結し、賃貸した場合に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 Bは、そのマンションの賃借権の登記をしていなければ、Aからそのマンションを買い受けたCに対して賃借権を対抗できない。

2 AB間において、BがAの同意を得て付加した畳、建具その他の造作について、賃貸借が終了したときでも、BはAにその買取りを請求することができない旨の特約をしたときは、その特約は有効である。

3 AB間の普通の建物賃貸借契約の期間を2年間と定め、中途解約ができる旨の特約を定めなかった場合は、賃借人からも2年間は中途解約をすることができない。

4 Bが、その専有部分を居住の用ではなく、店舗の用に供するために3年間賃借した場合でも、借地借家法の規定が適用される。

正解と解説

【問 31】 正 解 1

ア 正しい。網入りガラスの亀裂(構造により自然に発生したもの)や地震で破損したガラスの補修や取替えは、賃貸人が負担する。

イ 正しい。家具の設置による床、カーペットのへこみ、設置跡は、賃借人の通常の使用により生ずる損耗等(通常損耗)であり、賃貸人が負担すべき費用となる。

ウ 誤り。エアコン(賃借人所有)設置による壁のビス穴、跡の復旧費用は、賃貸人の負担となる。

エ 正しい。破損はしていないが、次の入居者確保のために行う網戸の張替えは、入居者の入替わりによる物件の維持管理上の問題であり、賃貸人の負担とするのが妥当である。

誤っているものはウの一つであり、正解は1である。

【問 32】 正 解 2

ア 誤り。賃借人の故意又は過失による壁のクロスの毀損部分の補修は、m2単位が望ましいが、賃借人が毀損させた箇所を含む一面分までは張替え費用を賃借人負担としてもやむをえないとする。

イ 正しい。襖紙や障子紙の毀損部分の補修は、消耗品であり減価償却資産とならないので経過年数は考慮せず、賃借人に故意又は過失がある場合には、張替え費用は賃借人の負担とするのが妥当である。

ウ 誤り。畳表の毀損部分の補修は、消耗品に近いものであり、減価償却資産になじまないので、経過年数は考慮しない。

エ 正しい。壁や天井のクロスについたテレビ、冷蔵庫等の後部壁面の黒ずみ、いわゆる電気ヤケは、賃貸人の負担となる。

 誤っているものはアとウであり、正解は2である。

【問 33】 正 解 4

1 適切。個人情報の保護に関する法律施行令2条2号によれば、「本人に対して医師その他医療に関連する職務に従事する者(「医師等」という)により行われた疾病の予防及び早期発見のための健康診断その他の検査(「健康診断等」という)の結果」は要配慮個人情報(個人情報の保護に関する法律2条3項)として取り扱わねばならないとしている。

2 適切。個人情報取扱事業者は、本人の同意を得ないで、特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を取り扱うことはできない(同法16条1項)。

3 適切。個人情報取扱事業者は、法令に基づく場合等を除くほか、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはならない(同法23条)。

4 不適切で、正解。「個人情報データベース等」とは、個人情報を含む情報の集合物であって、(1)特定の個人情報をコンピュータを用いて検索することができるように体系的に構成したもの、及び(2)コンピュータを用いない場合であっても、紙面で処理した個人情報を一定の規則にしたがって整理することにより特定の個人情報を容易に検索できるような状態におかれているものをいう(同法2条4項)。

【問 34】 正 解 1

1 最も適切であり、正解。滞納者に対する支払の催告は、口頭でも文書でも法律上は有効であるが、後に争いとなった場合、口頭では、相手が聞いていないとか、また普通郵便であれば相手は受け取っていないと主張するおそれがある。そのため「内容証明郵便」ですることが望ましい。

2 不適切。訴えは、被告の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所の管轄に属する(民事訴訟法4条1項)。したがって、被告がマンション以外に住所を有する場合には、そこを管轄する裁判所となる。

3 不適切。管理業者が、管理業者の名義で内容証明郵便により滞納賃料の請求をすることは報酬を得る目的で法律事務を行うことになり弁護士法第72条違反の可能性がある。

4 不適切。金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率によって定める(民法419条1項)。したがって、貸主は、法定利率(3%)による遅延損害金を請求することができる。

【問 35】 正 解 1

1 誤りで、正解。建物の賃貸借は、その登記がなくても、建物の引渡しがあったときは、その後その建物について所有権を取得したCに対し、その効力を生ずる。したがって、BはCに賃借権を対抗できる(借地借家法31条)。

2 正しい。建物の賃貸人の同意を得て建物に付加した造作がある場合には、建物の賃借人は、建物の賃貸借が期間の満了又は解約の申入れによって終了するときに、建物の賃貸人に対し、その造作を時価で買い取るべきことを請求することができる(同法33条1項)。ただし、造作を買い取らない特約も有効である(同法37条参照)。

3 正しい。普通の建物賃貸借の場合、定期建物賃貸借と異なり中途解約できる旨の規定がないので、中途解約の特約がない場合には、契約期間中は中途解約はできない。

4 正しい。借地借家法は、建物賃貸借に適用があり、営業用であろうと居住用であろうと、借地借家法の適用がある。

 

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