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地価公示解説 調査から振り返るコロナ拡大後の地価推移 

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 21年地価公示では、全国全用途平均が6年ぶりに下落へと転じた。新型コロナウイルス感染症の影響の大きさが、改めて如実に浮かび上がった形と言える。

 国内で同感染症の拡大が始まったのは、およそ20年2月以降。その直前、同年1月1日を基準日とする昨年の地価公示は同感染症の影響が表れておらず、今回との落差につながった。

 では、その後の地価の推移はどうか。

 国の発表する主な地価調査等を振り返ると、4月1日時点の調査となる「地価LOOKレポート20年第1四半期版」(同年6月19日公表)で、初めて同感染症による地価への影響が確認できる。全体としては「緩やかな上昇」(同省)が続いていたものの、23四半期ぶりに「下落」地区を観測。一部エリアで土地取引の停滞が見られた。

 同じ「地価LOOK」の同年第2四半期版(7月1日時点、8月21日公表)では、その傾向が更に鮮明となった。「下落」地区は第1四半期の4地区から38地区へと大幅に増加し、土地需要の減少が全国に拡大している様子が確認された。

 なお、「地価LOOK第2四半期版」に先んじて国税庁が7月1日に公表した20年路線価では、対前年変動率の全国平均は5年連続の上昇となっていた。路線価はその年の地価公示を基に定めるものであり、コロナ禍以前の地価を基準としたためだ。そこで国税庁は、1年以内に大幅な地価下落が確認された場合に、路線価と実勢価格とのかい離を解消するための「補正率」を検討するなど、異例の対応に動いた。

 そして国交省が9月29日に公表した20年都道府県地価調査(7月1日時点の基準地価)では、全国全用途平均が2年ぶりに下落へと転じた。この段階で、全国的な大規模調査においても、同感染症の影響による地価下落傾向が明確に示されたと言える。

 その後国税庁は、21年1月26日に「20年7~9月に大幅な地価下落を確認」したため、経済状況の悪化による路線価の補正を初めて実施。対象は、今回の地価公示でも地価の大きな下落が見られた大阪府の商業エリアだ。なお、20年10~12月分の路線価補正については、21年4月に発表予定。補正対象が更に広がる可能性がある一方、再び補正を見送ることも考えられる。

 「20年地価LOOK」の第3四半期版(同年10月1日時点)では「下落」が更に拡大していたものの、第4四半期版(21年1月1日時点)では「下落」地区が減少。また「上昇」地区は顕著に増加しており、土地需要の回復をうかがわせる結果となっていた。

 調査により対象が異なるため一概には言えないものの、直近の地価動向の推移からは、今後の本格的な回復も想定される。引き続き、調査や取引等の情報を注視していく必要がある。

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