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大言小語 秋は資格試験シーズン

 秋の味覚や紅葉など季節を味わうのは、日本古来からの文化だ。とはいうものの、ちょうど今の季節に集中する資格試験を控えた多くの受験者とりわけ住宅・不動産業に従事する人たちには、季節を味わうのは後回しになる。

 ▼来年度の試験から宅地建物取引士に資格名称が変わることが決まった宅建試験が10月に行われて、合格発表が12月3日に控えている。名称変更が出題傾向や難易度に及ぼす影響はないと言われているが、来年度以降、受験者数の高まりも十分に予想され、長期的には何らかの影響を及ぼしてくるかもしれない。

 ▼更に、不動産コンサルティング、マンション管理士や管理業務主任者といった資格試験も、例年宅建試験後の11月、12月に実施される。いずれも難易度の高い試験が続く。11月30日に実施されたマンション管理の専門家となるマンション管理士試験は、例年の合格率が7~9%前後で推移するという超難関試験だ。いずれの試験も、難易度は高まることはあっても、下がる見込みはほぼない。

 ▼資格頼りもあり、近年は複数の資格試験にチャレンジする人もいて、いくつもの資格を保有するつわものも多い。一つの資格では足りないほどに、住宅・不動産に関わる実務もまた難易度が上がっている表れでもある。合否は努力の賜物として、試験が終わった後は、次なる挑戦へ英気を養おう。