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プロパティ・テクノロジーズ 〝iBuyer〟取引が伸長 即時に査定、買い取り 

 電子契約の本格運用など不動産取引の手続きで電子化が加速する。買取再販の仕組みを軸に、手続きをデジタル化した〝iBuyer〟(アイバイヤー)もその1つ。property technologies(東京都渋谷区)は、個人向けiBuyerプラットフォーム『KAITRY』(カイトリー)を運営。コロナ禍も影響を受けず、着実に取引数を伸ばしている。6月15日に機能更新し、査定を高速化して即時に行う「リアルタイム査定」を実装した。

 iBuyerは、AI(人工知能)を用いてオンラインのスピード価格査定で即座に買取金額を提示し、不動産会社が直接に買い取り、リノベーションして再販する。米国で先進して市場を拡大している。

 他社のように首都圏に限定せず、同社サービスは地方の物件も対象とし、「グループ会社の20年超の実績やノウハウ、各地域の不動産売買仲介会社の協力を得て、北海道から沖縄県12都道府県の主要各都市の物件に対応する。最短3日間で売却を完了する」(同社グループ戦略本部経営企画部課長の都築達也氏)。

 オンラインだけの完結ではない。それは「訪問査定も行い、顧客の要望で契約時にも対面することで不動産という高額な取引の安全と共に、住み替えに際しての〝安心〟を提供する」(同社PropTech戦略部部長・CTOの金子健哉氏)ためでもある。

 顧客側が住み替え物件をオンラインで探し、また、購入することもできる。リノベーションに合わせ、「購入者の趣向などに添ったインテリアの選択や、レイアウト変更などの相談も受け、一層の〝満足度〟を高めている」(同社グループ戦略本部経営企画部広報担当の香川なつみ氏)。

可能性を解き放つ

 一般的には多くが売却までに3カ月以上掛かることが少なくない。「社会課題に向き合い、テクノロジーを融合する。環境にやさしい建材を選び、SDGsにも貢献する。住まいで人生の転機を後押しし、取引のハードルを下げて〝選択肢〟を増やす。住み替えの一歩に役立ち、人生の可能性を解き放てるような存在となるサービスに成長させたい」(同社の金子氏)と話す。