無電柱化 コスト抑え導入図る 景観向上、販売にも効果
住宅新報 2014年10月7日 号 1面

コスモスイニシアが東京都大田区の分譲地で手掛けた無電柱化。各区画の敷地延長部分全体に地役権を設定し地中に電線をはわせた。自治体管理の電線共同溝ではなく同社独自基準の割安な無電柱化を実現
昭和60年代前半から進められてきた「無電柱化」だが、30年経過した今でもほとんど普及していない。景観向上、防災性の高まりといった有用性は広く認識されているものの、高額なコストが大きな壁として立ちはだかっている。自民党では、小委員会が「無電柱化基本法(仮称)」の策定に向けて動きを活発化。国土交通省と経済産業省も、低コストで無電柱化を実現できる技術検討の委員会を立ち上げた。民間企業では、コストを抑える手法を独自に見出し、無電柱化を積極的に導入する事例が見られている。
「完全埋設」以外にも 住宅生産財団
「良好なまちなみづくり」の推進に取り組んできた大手ハウスメーカー11社で組織する住宅生産振興財団は、電線・電柱の地中化をはじめとする街づくりに20年来にわたり会員と共に取り組んできた。これまで開発をコーディネートした戸建て街区約400のうち2割の住宅団地で電線・電柱の地中化などを実現し、地中埋設に係るノウハウや課題も多く蓄積してきた。
同財団の松本浩専務理事はこれまでの実績を踏まえ、「電力会社に支払う負担金や工事費など戸当たり約150万円のコストアップをどのように吸収するのかは大きな課題だ。コストが吸収できても、埋設後に設備管理の引き受け手となる自治体や、電線の維持管理にあたる電力会社との調整も課題だ」と指摘する。街づくりで公道に電線を埋設する場合に、その後の設備や電線の維持管理を巡り、ケースによっては自治体や電力会社の承認を得られないこともあるからだ。
























