住宅・不動産業界のキャリアアップサイト「不動産ココ」に掲載されている資格の生まれた背景や魅力などを、主催する団体トップに聞く「トップインタビュー」。
一般社団法人全国空き家流通促進機構の赤澤泰三代表理事に「空き家再生診断士」について語ってもらった。

――どのような資格ですか。

町おこしNPOのコーディネーターや、行政と連携することで地域再生の中核となれる人材を養成している。空き家再生診断士講座で取得できる知識とノウハウは豊富だ。国や地方自治体の空き家対策、空き室対策の基本的な考え方、空き家の活用事例などだ。将来のため残したい物件の目利きを持ちながら維持費対策にも対応する。
空き家再生診断士は、不動産ADR(裁判外紛争解決手続き)センターの調停員の基礎資格。空き家再生診断士の資格取得後にADR資格受講で調停員になることも可能だ 。

――どのような場面で生かせますか。

タダでも売れない農地や山林を処分したり、再建築不可の物件を建築可能にコンバージョンする。入居者が集まらない収益物件や相続の継承、借地・借家の処分と活用でも活躍できる。
不動産のプロでも手に余るようなマイナスの『負動産』を生かす知識とノウハウを取得できる 。

――空き家再生診断士の役割は。

空き家の問題に関する法律の知識はもちろん、経済的な視点や行政上の知識を修得してもらい、その知識を生かして空き家の所有者と活用者の信頼関係を築く。その専門性は、民間と自治体をつなぐと思っている。
多くの賃貸住宅で空き部屋が増加しており、経営危機が懸念されている現状を踏まえながら空室対策を提供するのが空き家再生診断士の役割であると思っている。

(2022/04/05)

 

「空き家再生診断士」 資格情報ページ

※空き家再生診断士は、住まい継承等に必要な不動産の専門知識、そして店舗や施設運営に関する専門知識まで有したプロフェッショナルとして今後活躍が見込まれる資格