21年度マンション管理士試験 本社解答と解説 【問41~50】

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【問 41】 正 解 ④

①は適切。 窓サッシを二重にすると、熱還流率が小さくなる。熱還流率が小さいとは、保温性が高いことを示すので室内の温度を安定化させることができる。

②は適切。 採光に有効な開口部の面積の算定にあたって、東西南北の方位によって特に異なることはない。

③は適切。 ホルムアルデヒドを発散する建築材料でなくても、家具等からも発散することが考えられるので、居室には、原則として、換気設備を設けなければならない。

④は適切でなく、正解。 重量床衝撃音に対する遮音性能は、同じ厚さのコンクリートの場合、梁によって正方形に囲まれた床版の面積が小さいほど高くなる。

 

【問 42】 正 解 ③

①は適切。 片廊下型の住棟の場合、居住者の活動や会話等が住戸の居住者に聞こえるので、住戸のプライバシーに配慮して、共用廊下を住戸から離して設置することは適切である。

②は適切。 片廊下型の住棟では、居室数の少ない小型住戸を中間部に、居室数の多い大型住戸を端部に設けるのは適切である。

③は適切でなく、正解。 共同住宅ではその階における居室の床面積の合計が100㎡(主要構造部が準耐火構造又は不燃材料でつくられている場合は200㎡)を超える場合、避難のための直通階段は2つ以上設けなければならない。

④は適切。 共用ごみ置き場は、放火等の被害を被るおそれがあるので、道路からよく見える場所に設けるのは適切といえる。

 

【問 43】 正 解 ①

①は適切でなく、正解。 排水横主管の管径が125㍉の場合、円滑な排水ができるようにするため、最小勾配は150分の1である。

②は適切。 通気立て管方式とは、通気立て管と排水立て管を併設し、頂部の伸張通気管と排水立て管の基部(脚部)で接続する方式をいう。通気立て管方式は、主に下層階で生じた正圧を逃がすためのものである。

③は適切。 オーバーフロー管と排水を受ける配水管との間の空間を排水口空間といい、その垂直距離を最小150㍉確保することが必要である。

④は適切。 逆ワントラップは、洗濯機からの排水を受ける防水パンや、台所の流し台の排水トラップに用いられる。

 

【問 44】 正 解 ②

①は適切。 共同住宅において、地階を除く階数が7以上のものや、地階を除く階数が5以上の建築物で、延べ面積が6000㎡以上のものには、連結送水管を設けなければならない(消防法施行令29条)。

②は適切でなく、正解。 延べ面積が500㎡以上の屋内駐車場を建物の1階に設ける場合は、泡消火設備等を設置する必要がある。

③は適切。 常時、配管内に水を充満させる湿式を寒冷地において採用すると、配管内の水が凍ることにより体積が膨張して、配管を破裂させるおそれがある。そのため、寒冷地においては乾式が採用される。

④は適切。 消防用設備等の総合点検は年に1回、機器点検は6カ月に1回である。

 

【問 45】 正 解 ②

①は適切。 一般水栓の最低必要圧力は、30kPaであるが、大便器のロータンクを持たない直圧方式では、それより高い給水圧力が必要である。

②は適切でなく、正解。 外壁に設置する給気・排気の開口部に取り付ける蓋をベントキャップという。雨水排水管に葉っぱやゴミがはいらないように設けるのは、ルーフドレンという器具である。

③は適切。 自然冷媒ヒートポンプ式給湯機とは、いわゆるエコキュートのことである。冷媒として、フロンではなく二酸化炭素を使用するもので、空気中の二酸化炭素を圧縮して熱を発生させ湯を沸かす給湯機である。

④は適切。 各住戸の契約電力と共用部分の契約電力の総量が50kVA未満のときは、原則として「低圧引込み(受電電圧は100V又は200V)」で電源が供給される。

 

【問 46】 正 解 ②

アは誤り。 マンション管理士でない者は、マンション管理士又はこれに紛らわしい名称を使用してはならない。登録を受けていない者はマンション管理士ではないので、マンション管理士の名称を使用することができない。

イは正しい。 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者は、登録を受けることができない。

ウは誤り。 マンション管理士試験に合格した者は、マンション管理士となる資格を有する。合格日から1年以内に申請しなければ登録を受けることができない旨の規定はない。

エは正しい。 マンション管理士は、5年ごとに、登録講習機関が行う講習を受けなければならない。実務経験の有無は関係ない。

正しいものはイとエの2つであり、②が正解である。

 

【問 47】 正 解 ②

アは誤り。 マンション管理士は、5年ごとに、登録講習機関が行う講習を受けなければならない。修了証と引換えに新たなマンション管理士登録証の交付を受けることができる旨の規定はない。

イは正しい。 マンション管理士の名称の使用の停止を命ぜられた者が、当該停止を命ぜられた期間中に、マンション管理士の名称を使用したときは、30万円以下の罰金に処せられる。

ウは誤り。 マンション管理士登録証には、提示義務の規定はない。

エは正しい。 マンション管理士が死亡し、又は失踪の宣告を受けた場合には、戸籍法に規定する届出義務者又は法定代理人は、遅滞なく、マンション管理士登録証を添え、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。

誤っているものはアとウの2つであり、②が正解である。

 

【問 48】 正 解 ③

アは正しい。 マンション管理業者は、管理受託契約の成立時の書面に代えて、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等又は当該管理組合の管理者等の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法より提供することができる。

イは正しい。 「従前の管理受託契約と同一の条件」には、従前の管理受託契約に比して管理事務の内容及び実施方法の範囲を拡大し、管理事務に要する費用の額を同一とし又は減額しようとする場合が含まれる。

ウは誤り。 マンション管理業者は、従前の管理受託契約と同一の条件で管理組合との管理受託契約を更新しようとするときは、あらかじめ、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、重要事項を記載した書面を交付しなければならない。説明会の開催や説明は不要である。

エは正しい。 管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結するに当たって、新たに建設されたマンションが分譲され、当該マンションの住戸部分の引渡しの日のうち最も早い日から1年以内に契約期間が満了する場合には、説明会の開催や重要事項の説明は不要である。

正しいものはア、イ、エであり、③が正解である。

 

【問 49】 正 解 ②

アとイは正しい記述である。

ウは誤り。 マンション管理業者は、毎月、管理事務の委託を受けた管理組合のその月における会計の収入及び支出の状況に関する書面を作成し、翌月末日までに、当該書面を当該管理組合の管理者等に交付しなければならない。「当月末日に」ではない。

エは誤り。 保管口座とは、マンションの区分所有者等から徴収された修繕積立金を預入し、又は修繕積立金等金銭若しくは管理組合又はマンションの区分所有者等から受領した管理費用に充当する金銭の残額を収納口座から移し換え、これらを預貯金として管理するための口座であって、管理組合等を名義人とするものをいう。

誤っているものはウとエの2つであり、②が正解である。

 

【問 50】 正 解 ②

①は誤り。 マンション管理士は、マンションの管理に関し助言、指導等を行うことを業務としており、自己が区分所有者であるマンションの管理組合に対する助言等を禁止する規定はない。

②は正しく、正解。 マンション管理士登録証を亡失したときは、その再交付を申請することができるが、その申請期間中におけるマンション管理士の名称の使用を禁止する規定はない。

③は誤り。 マンション管理士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。秘密を漏らすこと自体が禁止されているので、金銭的損害が生じなくても、違反となる。

④は誤り。 同一のマンションの複数の区分所有者から依頼を受けることを禁止する規定はない。

『住宅新報』2021年12月7日号「21年度マンション管理士試験 本社解答と解説 」より

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