21年度マンション管理士試験 本社解答と解説 【問31~40】

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【問 31】 正 解 ③

①は不適切。 A棟の区分所有者が行った共同利益背反行為に対し訴えを提起すべき者の選任する場合には、棟総会の決議が必要である。

②は不適切。 建物の一部が滅失した場合の滅失した棟の共用部分の復旧は、棟総会の決議が必要である。

③は適切で、正解。 建物の一部が滅失した場合の修繕の支出には、団地総会の決議が必要である。

④は不適切。 建替え等に係る合意形成に必要となる事項の調査の実施及びその経費に充当する場合の各棟修繕積立金の取崩しは、棟総会の決議を経なければならない。

 

【問 32】 正 解 ②

①は適切。 シャッターは、営業用広告掲示場所として利用することができる。

②は適切でなく、正解。 バルコニー等の破損が第三者による犯罪行為等によることが明らかである場合の保存行為の実施については、通常の使用に伴わないものであるため、管理組合がその責任と負担においてこれを行う。

③は適切。 店舗前面敷地は、営業用看板等の設置場所及び通路として利用することができる。

④は適切。 シャッターについてはすべて専有部分とし、利用制限を付すことも可能である。

 

【問 33】 正 解 ①

①は適切で、正解。 駐車場使用料は、それらの管理に要する費用に充てるほか、全体修繕積立金として積み立てる。

②は不適切。 住宅一部修繕積立金を取り崩すときは、総会の決議が必要であり、区分所有者の議決権の過半数で決する。

③は不適切。 会計担当理事を少なくとも3人選任しなければならないとの規定はない。

④は不適切。 区分所有者が帳票類の閲覧請求をしてきた場合、理事長は、帳票類に関し利害関係を有するか否かを確認する必要はない。

 

【問 34】 正 解 ③

①は誤り。 現金預金が2万円増加するが、前受金も同額増加するため、正味財産に影響を与えない。

②は誤り。 3月に実施した修繕工事費8万円が令和2年度の費用に計上されるため、正味財産は同額減少する。

③は正しく、正解。 3月分のリース料3万円が費用に計上されるため、正味財産は同額減少する。

④は誤り。 現金預金が4万円増加するが、一方で未収金が同額減少するため、正味財産に影響を与えない。

 

【問 35】 正 解 ②

①は正しい。 管理組合が賃貸借契約に基づいてマンション(建物)の一部を他の者に使用させ、その対価を得た場合には、収益事業(不動産貸付業)に該当するため、建物賃貸借契約を締結し携帯電話基地局設置料収入を得ている場合には、法人税が課税される。

②は誤りで、正解。 管理組合法人は、法人でない管理組合同様、法人税法上、人格のない社団等に該当するため、法人税率は一般法人と同率である。

③は正しい。 区分所有者の優先性がなく、恒常的に区分所有者以外の者に駐車場を使用させている場合は、区分所有者以外の者の使用部分だけでなく、区分所有者の使用も含め、駐車場使用料収入のすべてが収益事業に該当し、法人税が課税される。

④は正しい。 消費税法上、基準期間の課税売上高が税抜金額1000万円以下の場合でも、特定期間における課税売上高または給与等支払額が1000万円超の場合には、納税義務を免除されない。

 

【問 36】 正 解 ④

①は適切である。 長期修繕計画は、作成時点において、計画期間の推定修繕工事の内容、時期、概算の費用等に関して計画を定めるものである。

②は適切である。 大規模修繕工事とは、建物全体または複数の部位について行う大規模な計画修繕工事をいう。

③は適切である。 計画修繕工事における修繕工事には、補修工事(経常的に行う補修工事を除く)が含まれる。

④は適切でなく、正解。 単棟型のマンションの場合、長期修繕計画の対象の範囲は、管理規約に定めた組合管理部分である敷地、建物の共用部分及び付属施設(共用部分の修繕工事または改修工事に伴って修繕工事が必要となる専有部分を含む)を対象とする。

 

【問 37】 正 解 ④

①は適切である。 CM(コンストラクション・マネジメント)方式とは、発注者の立場に立った建築の専門家であるCMR(コンストラクション・マネジャ-)が、発注・設計・施工の各段階におけるマネジメント業務を行うことで、工事の全体を見通して効率的に工事を進める方式をいう。

②は適切である。 責任施工方式では、初期の段階から工事中の仮設計画や工事実施手順等に配慮した検討を行うことができる。

③は適切である。 建築基準法の規定により、一級建築士が設計を行う必要がある工事を行う場合においては、責任施工方式の場合でも、一級建築士である工事監理者を定める必要がある。

④は適切でなく、正解。 設計監理方式は、設計と施工(会社)が分離しているので、施工会社の選定を同一基準で適正に行うことができ、工事内容と費用内訳の関係が明確となり、管理組合にとっては安心して進められる方式である。

 

【問 38】 正 解 ①

アは適切な記述である。

イは適切な記述である。

ウは適切な記述である。

エは適切でない。 エフロレッセンスは、硬化したコンクリートの表面に出た白色の物質をいい、セメント中の石灰等が水に溶けて表面に染み出し、空気中の炭酸ガスと化合して生じるもので、コンクリートのアルカリ骨材反応によるのではない。

適切でないものはエのみであり、①が正解である。

 

【問 39】 正 解 ③

①は適切な記述である。

②は適切な記述である。

③は適切でなく、正解。 超高層マンション(一般に20階以上)は、戸数、面積が同程度のそれ以外のマンションと比べて、外壁等の修繕のため特殊な足場が必要となるほか、共用部分の占める割合が高くなる等のため、修繕工事費が増大する傾向にある。

④は適切な記述である。

 

【問 40】 正 解 ③

①は適切である。 「直角駐車する平面駐車場において、普通自動車1台あたりの駐車スペースを幅2.5㍍×奥行き6.0㍍とした」ことは適切である。

②は適切である。 「エレベーターの出入口の有効な幅員を80㌢とした」ことは適切である。

③は適切でなく、正解。 共用玄関の存する階のエレベーターホールの照明設備は、床面においておおむね50ルクス以上(20ルクスではない)の平均水平面照度を確保することができるものとするとされている。

④は適切である。 「2階にあるバルコニーの周囲に、転落防止のため、高さ1.1㍍の手すり壁を設けた」ことは適切である。

『住宅新報』2021年12月7日号「21年度マンション管理士試験 本社解答と解説 」より

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