マンション建替士
マンション建替士(商標登録番号 第5953281号)は、老朽化したマンションの建替えを推進するために、住民の方々の自主的な建替えを推し進めることを支援する専門家です。
近年、マンションの老朽化問題が深刻化する中、建替えを実現するためには住民や行政、デベロッパー等との調整、法的手続きの理解が欠かせません。マンション建替士の資格を取得することで、今後急増する老朽化したマンションが直面する様々な課題を解決する、貴重な専門家として活躍できるチャンスが広がります。
マンション建替えのスペシャリスト、マンション建替士!
マンション建替士は、老朽化したマンションの建替え等に関する専門的な知識を提供し、住民間の合意形成や法的手続き、計画策定をサポートする役割を担います。具体的には、建替え計画の立案や住民への説明、必要な手続きの進行管理を行い、スムーズな建て替えを実現するための橋渡しをします。マンションの再生に関わる全てのプロセスを円滑に進めるため、重要なコンサルティングを提供します。
試験概要
試験日 | 例年11月第3日曜日(年1回) |
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申込期間 | 例年7月1日~10月20日頃 |
合格発表 | 例年12月15日 |
受験料 | 22,000円(税込)但し、過去受験生は11,000円(税込) |
開催地 | 全国4会場(札幌・東京・大阪・福岡)での受験 (年によって異なります) |
試験時間 | 2時間 |
試験内容・形式 | 4肢択一・50問(試験時間120分) 「マンションの建替えに関する法令及び実務に関すること」「マンションの建替えに関するその他の法律」「マンションの管理組合の運営に関する法令及び実務に関すること」「マンションの建物及び附属施設の構造並びに設備に関すること」 |
合格基準 | 正解30問前後(年によって異なります) |
受験資格 | 【下記、国家試験の合格者】 |
主催団体 | 一般社団法人マンション建替推進協会 |
試験データ | 2024年度合格率 |
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お申込みページはこちら主な業務
- 建替えか修繕かの判断の基本フロー
建替えか修繕・改修かの判断にあたっては、現マンションの老朽度と区分所有者の不満やニーズを把握し、要求する改善水準を設定した上で、それを修繕・改修で実現する場合と建替えにより実現する場合との改善効果と所要費用を比較して判断を行います。その結果、修繕・改修では居住者の安全性の確保ができない、要求改善水準が実現できない等建替えが合理的と判断される場合には、マンション敷地売却制度の活用も視野に入れつつ、建替え等の検討を進めます。
- 建替え決議までの合意形成、建替え計画の策定
マンション建替えの実現に向けては、建替え決議までの合意形成を適切に行うことが重要になります。そのプロセスは、建替えの提起のための検討を行う「準備段階」→建替え構想の検討を行う「検討段階」→建替え計画を策定する「計画段階」という3つの段階を踏みながら、合意のレベルを着実に高めていくことが重要です。
建替え計画の内容がほぼ固まり、それに対する区分所有者の理解も可能な限り最大限に得られた段階で、区分所有者及び議決権の各5分の4以上の賛成により、区分所有法に基づく建替え決議を行い、建替え事業を実施するプロセスへと進めます。 - 建替え決議後の合意形成(建替組合の設立・権利変換計画の策定、認可・売渡し請求)
マンション建替円滑化法(組合施行)に基づいて事業を行うためには、まずは都道府県知事等に対し、建替組合の設立認可の申請を行う必要があります。建替組合を運営するために、組合員名簿の作成、建替組合の理事長や役員の選任・届け出などの組織づくりを行います。建替組合設立後、建替組合は建替事業に参加しない区分所有者に対して、その区分所有権及び敷地利用権を時価で売り渡すよう請求します。旧マンションの権利が建替事業参加者で全て保有されると、組合は「権利変換計画」を定めます。この権利変換計画を都道府県知事等が認可することにより、定められた期日において、旧マンションの関係権利が新マンションに法的に一斉に移行することになります。
- 関係権利者との調整
建替え決議の効果は区分所有者及びその承継人以外の者には及びません。このため、円滑化法により建替事業を実施するためには、抵当権者等の同意を得ることが要件となっていることから、円滑に事業を進めるため関係権利者との調整が必要となります。
・抵当権者との調整
・借家権者との調整
・底地権者との調整(借地権設定型のマンション建替え)
・隣接地を活用する場合の隣地所有者との調整
活躍の場
- マンション管理業界(マンション管理会社、工事監理者等)
・マンションの管理組合(役員)等に建物診断をはじめ適切な助言を行うことでコンサルフィーを得ることができます。
・マンション円滑化法等を体系的に学ぶことで、適切な判断と助言を行うことができ、マンションの区分所有者らから信頼を得ることができます。
・マンション建替士®を取得することで、専門性が明確になり、他の士業との差別化を図り、あらたな業務展開につなげることができます。
・一般社団法人マンション建替推進協会に「マンション建替士®」として登録することで、マンション建替えに係る法改正等の最新情報及び最新の建替え事例の知識を得ることができます。
資格保有者の声(「マンション建替士」試験を受験しようと思った動機)
60代 男性 | 近い将来、必ず需要が増え、日本の役にたてる時がくると思ったため。 |
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40代 男性 | 建物の解体業を営んでいて今後マンションの解体および建替えが増えていくと思いました。 |
60代 男性 | 私が所有しているマンションで建替えを検討する「再生委員会」が発足し、副委員長として参加している。その勉強のため受験しました。 |
50代 女性 | 現在の業務の中で、建替えについてもっと勉強したいと思っていたのと、年配の地権者様とお会いする時に名刺に「マンション建替士」と資格があることで安心感を与えることができるかなと思いました。 |
60代 男性 | 老朽化しているマンションが数多くあり安易に建替え及び改修も出来ず、ゴースト化していく建物の再利用を促進していく仕事につなげたいと考えた為に受験しました。 |
住宅新報からワンポイント!
マンション建替士の資格を取得することで、マンション建替えに関する計画立案、住民間の調整、法的手続きのサポート、建設会社や不動産業界との連携など、幅広い業務に従事できるようになります。
マンション建替士は、特にマンション管理組合や不動産会社、建設業界において、今後必要不可欠な存在として求められます。マンションの老朽化が急速に進んでいる現代において、都市の再生や住環境の向上に貢献できる大きな武器となります。
資格を活かして、コンサルタントとして独立したり、地域活性化に携わる道も開けます。他の士業と連携して、仕事の幅を広げることができます。「マンション建替士」はこれから活躍できる資格です。是非この機会に取得をおすすめします。