総合

記者が解説 住宅新報web週刊ニュース記事(2026/01/27〜2026/02/02)

Pick Up!

  • 転売ビジネスに黄信号 億ション市場に陰り
  • 三井不動産レジデンシャル・Unito 暮らし方の変化に対応する
  • 第一生命と大和証券グループが不動産私募ファンド

 1週間のランキング・トップ10から記者が気になる記事をピックアップします。まずは1位に「転売ビジネスに黄信号 億ション市場に陰り 物件高騰の余波 不動産投資市場 思惑違い 手放す動き顕在化(2026/1/27号)」になります。住宅・不動産業界は、息の長い好景気を享受しており、ここ数年の不動産各社の業績も過去最高益を連発するような状態ですが、分譲マンションを見ると、一般的な勤労世帯 にとって手が届かない価格水準となっています。とりわけ東京都心、東京23区は新築で億ションと呼ばれる住戸が珍しくありません。

 2026年も高水準の価格帯で推移する見通しで、大きな価格調整が発生する可能性が低いのが実情です。ただ、最近の販売価格は、医者や弁護士など所得水準の高い層にとっても「高すぎる」との声を拾うことがあります。そんな中で、東京地裁本庁の競売物件で大手不動産が発売した高額人気物件「三田ガーデンヒルズ」の1戸が落札されました。個人投資家が転売益を狙って購入したものの、想定した値段で売れず損失が膨らむ前に損切をしたと思われるものです。売却基準価格よりも約2割安で落とされました。競売市場は、足元の分譲マンション価格が高すぎると警鐘を鳴らしているように見えます。

 次に注目したいのが3位にランクインした「鼎談 三井不動産レジデンシャル・Unito暮らし方の変化に対応する 賃貸に泊まる選択肢 家賃に変動型システムを採用(2026/1/27号)」になります。三井不動産レジデンシャルと家賃変動型料金システムを提供するUnitoの両社から新たな賃貸ビジネスモデルについて3人で鼎談したものです。人口減少、特に若年世代が今後落ち込んでいく中で、賃貸住宅はどうやって安定収益を得ていくかが大きなテーマとして横たわっています。

 そんな中で、両社は「リレント」という発想で市場に新たな選択肢を提供できると考えています。賃貸居住者の外泊時に「その部屋を宿泊施設」として提供するというものです。すでに7物件の一部居室を使って〝泊まれる賃貸〟を実現させています。居住者が外泊日を申請すると、その期間の家賃が減額され、その間の住戸に宿泊料金を支払う泊り客が利用する。

 短期で貸し出すため、知らない宿泊者がマンションを訪問したりする。民泊のような使い方ではトラブルなどの懸念もありますが、同ビジネスでは、区画を設けてウィークリーやマンスリーといった形で利用できるようにし、宿泊客も高所得者やビジネスマンを想定しているようです。導入してから3年ほど経過していますが、特段トラブルは発生していないとのこと。新たな賃貸マンションの使い方の一つと言えるかもしれませんが、今後の行方を注視していきたいところです。

 3つ目に注目したいのが9位にランクインした「第一生命と大和証券グループが賃貸住宅の不動産私募ファンドを共同組成(2026/1/30配信)」です。第一生命リアルティアセットマネジメントと大和リアル・エステート・アセット・マネジメントが共同で東京・大阪に所在する賃貸住宅9棟を裏付け資産に不動産私募ファンドを組成するというニュースです。運用する総資産規模は約155億円。投資機会の拡大も検討していくとしています。

 近年は、分譲住宅の価格高騰にとどまらず、賃貸マンションの家賃も上昇傾向を強めています。今回のファンドの裏付け資産は9棟。賃料上昇機運が高まっている東京をはじめ、大阪の物件に重点を置いて収益の獲得を目指してきます。

 こうした賃貸住宅市況の良さを受けて、生保や証券といった金融セクターだけでなく、JR東日本など不動産事業に力を入れている他業種が相次いでいます。住宅・不動産業界にとっては、国内の同業他社だけでなく、異業種とのライバル関係も熾烈を増しています。配信間もないのにトップ10に顔を出していることからも住宅・不動産業界内外の注目度がうかがえます。

 

 

住宅新報web週刊ニュース記事
アクセスランキングトップ10 (2026年1月27日~2026年2月2日)