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記者が解説 住宅新報web週刊ニュース記事(1月20日~1月26日)

Pick Up!

  • 戸建て分譲住宅のマーケット展望、高額化・高付加価値化が進行
  • 旭化成Hと東京都渋谷区が災害対策で協定、先進的な住家被害推定技術生かす
  • 東京カンテイ調べの分譲マンション賃料、首都圏は東京のシェア縮小で3カ月ぶり下落

 1週間のランキング・トップ10から記者が気になる記事を3つピックアップしていきます。

 初めに、「見当たらない価格調整要因 戸建て住宅も高所得者に照準 首都圏 新築トレンド マンションに類似(2026/1/20号)」を取り上げます。読み応えのある大型の紙面掲載記事が、今回9位にランクインしました。近年はマンションの急騰に注目が集まっていますが、販売価格上昇の波は戸建て分譲住宅にも広がっている様子。戸建ては実需が中心のため、投資対象となりやすい都心マンションと比べれば価格の上昇は抑制的ながら、資材価格や用地仕入れといった事業コスト上昇の影響は避けられません。更に、マンション価格が上がり過ぎているため、分譲戸建て市場に住宅取得検討者層が流入し、価格押し上げ要因の一つとなっているという分析もあります。供給側も、減少する供給量を販売価格でカバーする戦略が定着しているほか、分譲戸建ても数億円規模の高額物件が目立ってきています。そのぶん、省エネ性能を始めとする高付加価値化も進んでおり、マーケットは引き続き、「高額化・高付加価値化」の方向へ進んでいくものと見られます。とはいえ購買者層の絶対数の減少から、今後は新築の高額化だけでなく、既存住宅の買い取り再販や改修など、ストック市場の拡大も進んでいくことでしょう。

 次は、3位の「災害後の支援迅速化へ共同研究 旭化成ホームズと渋谷区が協定締結(2026/1/22配信)」です。本記事は、紙面掲載記事「旭化成ホームズと渋谷区 ヘーベルハウスの被害推定技術を活用 災害後の支援迅速化へ 共同研究の協定締結(2026/1/27号)」の先行配信版で、取材内容の要点をいち早く住宅新報ウェブ版で公開した記事です。紙面掲載の詳報版もウェブで公開 (会員用プレミアム記事)しているので、ぜひこちらも併せてご覧ください。内容は、旭化成ホームズが持つ防災情報システムの先進的な住家被害推定技術を活用し、災害発生時の「り災証明書」発行の迅速化等に協力するというもの。業界大手企業としての社会貢献だけでなく、行政との連携による防災関連技術研究の更なる進展、主力事業の円滑化・拡大、企業ブランドのイメージやプレゼンス向上など、様々な効果が想定される取り組みと言えるでしょう。

 最後に、5位となった「首都圏分譲マンション賃料、25年12月は3カ月ぶり下落 東京カンテイ調べ(2026/1/20配信)」です。戸建て分譲や分譲マンションの販売価格高騰に関する記事は先にご紹介しましたが、こちらでは分譲マンションの賃料動向の調査を紹介しています。マーケット調査・分析記事は総じて人気の高いジャンルで、賃料水準の動向も投資用物件の開発事業や運用方針に大きな影響を及ぼすこともあり、やはり読者の関心を集めました。今回の調査結果では、首都圏の平均が3カ月ぶりに下落していますが、これは賃料水準の高い東京都のシェアが縮小した結果であり、都県別で見れば1都3県はいずれも上昇しています。それに対し、近畿圏は大阪府のシェア拡大もあり2カ月連続プラス、中部圏は愛知県の反転上昇などから2カ月ぶりのプラスとなりました。エリアや築年数による格差も見られるようですが、全体的に賃料水準は強含みで推移している様子です。マーケットの価格は原則的に需給バランスの状況に左右されるので、持ち家取得の難度が加速度的に高まっていることから、従来であれば住宅取得者・購入検討者だったはずの層が賃貸市場にとどまっていることの影響もあるかもしれません。

 

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