ムーディーズ・レーティングスは1月5日、2026年のデジタル経済(デジタル金融)に関する見通しを公表した。資産トークン化の枠組み整備が進み、デジタル取引の決済に使う「規制下の資産」が台頭することで、デジタル金融は2026年に向けて新たな局面に入ったと指摘。ステーブルコインやトークン化預金の利用が、決済や流動性(資金繰り)管理で広がっているという。さらにブロックチェーン基盤がAIと組み合わさり、資産管理(アセット・サービシング)や担保管理の在り方を変え始めているとした。
公表資料によると、ステーブルコインは25年に決済額が前年比87%増となり、年換算で9兆ドル規模に達したとされる。こうした拡大がデジタル金融と伝統的金融の「橋渡し」を進め、国際送金やトークン化商品の決済、日中の資金移動をより即時化させるとした。加速するデジタルインフラへの投資は、業界内で2030年までに計画されているテクノロジー市場への投資は3000億米ドル超という。
コスト削減の側面からデジタル債の発行は、従来型の債券発行と比較して年間30~40ベーシス・ポイントのコスト削減を実現でき、5年物のデジタル債券の発行・事務コストは最大132ベーシス・ポイント削減できる可能性がある。
米国、EU、シンガポール、香港、アラブ首長国連邦の規制の枠組みは同じ方向に整備されつつあり、金融機関による採用に向けたより明確な道が開けるとした。



