総合

大言小語 「法」に興味を

 10月は気候がよいこともあり、催し物が盛り沢山だ。役所も様々なイベントを用意している。国土交通省は、「住生活月間」「土地月間」。また、10月1日は「浄化槽の日」でもある。そして、「法の日」でもあるのだが、ご存知だろうか。

 ▼法務省によれば、「昭和3年10月1日に陪審法が施行されたことで、翌年から『司法記念日』となり、その後、『法の日』の制定が提唱され、昭和35年10月1日から」決まったという。法はルールであるから国民生活にとって身近であるべきなのだが、取っ付きにくいことも確か。何か不都合がなければ特に意識をしないのではないか。

 ▼とは言え、不動産業に携わる人にとっては常に意識が必要なことは言うまでもない。取引を行う上で規範になることはもちろん、業務上、例えば重要事項説明を行う場合、物件に係る様々な法規制を調査し、相手方に提示しなければならない。そのためには基礎的な知識はもちろん、改正が多い法令に対応する能力を磨かなければならない。

 ▼政治権力をも支配するのが法である。逆に言えば、法がそういう存在でなければ、今のロシアのようになるということだ。昨年、大統領の任期を勝手に伸ばす法改正を行ったプーチン氏。部分的動員令を出し、反対派を軍に召集するなど現在の無法者ぶりはそのころからの帰結だろう。取っ付きにくい「法」にもう少し興味を持っていいのでは。