相続診断協会 小川実代表理事

住宅・不動産業界のキャリアアップサイト「不動産ココ」に掲載されている資格の生まれた背景や魅力などを、主催する団体トップに聞く「トップインタビュー」。
一般社団法人相続診断協会の小川実代表理事に「相続診断士」について語ってもらった。

■この資格はどのような経緯で生まれたのか

相続診断士は、お客様に相続診断を行い、1件でも多くの争族を減らし笑顔相続を広げる為の資格です。
私は、税理士という仕事を行っている中で、相続で揉める場面に多く直面しました。 そういった場面に直面する度に、「生前にご相談に来て下されば解決できることも多い」と感じ、エンディングノートセミナーを開催したり、書籍を執筆したりしましたがあまり効果はありませんでした。
士業だけでは問題解決をするのは難しいと考え、生前から一般の方と関わりのある生命保険、不動産、金融関係の人に相続に関する知識を身につけて頂き、その方々と協力してソリューションを提供すれば、お役に立てるのではないかと考え、相続診断士を作りました。

■資格の魅力や資格の活用法の場は?

2021年4月現在相続診断士合格者は4万2,000人いらっしゃいます。相続関連の資格では最大の数です。
また資格を活用頂くため「資格者専用のツール」や「コミュニティー」をご用意しています。 「資格者専用のツール」というのは、「笑顔相続への5ステップ」と呼んでいる、相続診断を行うためのツールです。 相続診断士を取得した生命保険、不動産、金融関係などの人たちの中には若い方も多く、今まで相続の相談にのったこともない人もたくさんいらっしゃいます。そういう人たちでも相続診断ができるようなツールをご用意しています。
「コミュニティー」は、各地域単位で月1回定例会を行い、そこでは勉強会のほか、懇親会を行い、相続の知識や事例を学んだり、相続相談ができる仲間をつくる場として活用してもらっています。 現在はWEBにて多数開催しております。

■資格の今後の展望について

相続は問題が起こる前に対応することが当たり前の社会にすることが我々の目標です。 このような社会の実現のためにも、相続診断士10万人を目指し、今後も活動をしていきます。

■資格取得を考えている方へのメッセージ

超高齢社会の日本において、相続はますます増えていきます。 そんな中、世の中ではより相続相談の対応力が求められます。 相続の知識を体系的に学び、この大相続時代を乗り切りましょう。
相続診断協会では、相続診断士が1人でも多く活躍できるよう支援を続けていきます。

■その他、団体の活動は?

相続診断士の活動のサポートとして、「笑顔相続落語」を全国各地で開催しています。
この落語は、真打の落語家と相続診断協会との共作で、一般の人には話題として敬遠されがちな相続を、「落語」というエンターテイメントと融合することにより、相続を楽しみながら身近に感じることができ、生前に何らかの準備をしようと思える内容になっています。 笑いあり涙ありで大変好評を頂いており、7年間で約290講演を開催し、来場者は3.3万人を超えています。
また毎年相続診断士の相続相談事例を集めた書籍を発刊しています。 今までに5冊発刊し、生きた相続事例を学べると大変好評を頂いております。

(2021/6/8)

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