住宅・不動産業界のキャリアアップサイト「不動産ココ」に掲載されている資格の生まれた背景や魅力などを、主催する団体トップに聞く「トップインタビュー」。
NPO法人日本住宅性能検査協会の大谷昭二理事長に「ZEHアドバイザー」について語ってもらった。

環境社会実現で重責担う

環境への対応は待ったなし。住宅・不動産業界はCO2抑制と快適な住空間がテーマだ。そんな趨勢(すうせい)にマッチする資格として「ZEHアドバイザー」に着目する。NPO法人日本住宅性能検査協会の大谷昭二理事長に聞いた。

――ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)について

住まいの省エネ・創エネの推進は、日本の将来の重要な施策。また一人ひとりの個人が考えるテーマでもある。
ZEHアドバイザーは、ZEHの適正な普及を目指し、その専門的知識をもって消費者に対して適切な助言を行うものだ。施工から引き渡しまでに生じやすいトラブルを未然に防ぐ活動を支援する

――ZEHアドバイザー講義について

ZEHの基本的な考え方と、ZEH住宅に求められる基準「『建築物省エネ法』を学ぶ。最新の省エネ建材や創エネ設備や近い将来に実用化される技術の概要を学んでもらう。ZEH住宅の健康的な効果も知ってもらう。そのうえでZEH住宅の施工ポイントやZEHに関する法律知識など具体的な実務を学ぶ。補助金制度、優遇税制、優遇金利なども知ってもらう。
新築だけにとどまらない。既存建物のリフォームにもZEHが注目されている。既存の建物をZEHリフォームする動きも増えている中で、建築業者だけでなくリフォーム事業者も学んでいただきたい講座だ

――この資格の社会的な役割について

ZEHアドバイザーにはZEHによる経済的なメリットのみならず、ZEHを使った健康的な暮らし方を提案し、ZEH購入後の顧客満足度を向上する事も期待される。
ZEHには太陽光発電設備の設置が必要となるため、日本住宅性能検査協会は5000人以上の太陽光発電アドバイザー資格の認定実績とノウハウを生かして、ZEHアドバイザーの活動もサポートしている

(2022/05/23)

 

「ZEHアドバイザー」資格詳細ページ

※オンライン講座を受講した後に択一式問題。全44問。試験時間制限なし。一定水準の成績を収めた者を資格認定する