住宅・不動産業界のキャリアアップサイト「不動産ココ」に掲載されている資格の生まれた背景や魅力などを、主催する団体トップに聞く「トップインタビュー」。
公益財団法人不動産流通推進センターの黒川眞理 教育事業部専門次長に「公認 不動産コンサルティングマスター」について語ってもらった。

■「公認 不動産コンサルティングマスター」(以下、「マスター」)とは?

わが国唯一の不動産コンサルティングの資格です。国土交通大臣の登録を受けて実施しており、毎年11月に実施する「不動産コンサルティング技能試験」に合格し、登録申請の上、技能登録を受けた方々を「マスター」に認定しています。
受験資格は、「宅地建物取引士」、「不動産鑑定士」、「一級建築士」のいずれかの国家資格を登録していることであり、試験合格後の登録申請では、その国家資格登録後5年以上の実務経験などが必要です。
試験は、今年度の実施で30回目を迎え、登録者数は約1万5300名です。

■資格の魅力や資格の活用法の場は?

当資格の保有は、不動産コンサルティングに関する一定水準の知識及び技能を有していることの証明となり、下記(1) (2) (3)の要件を満たすことができます。近年は「小口化不動産」の事業化に必要な資格として注目を浴びるなど、資格保有者への需要がより拡大しています。
(1)「不動産特定共同事業法」における「業務管理者」となる資格
(2)「不動産投資顧問業登録規程」における「登録申請者」及び「重要な使用人」の 知識についての審査基準を満たす資格
(3)「金融商品取引法」における「不動産関連特定投資運用業」を行う場合の 人的要件を満たす資格

■不動産コンサルティング業務報酬における最近の取り組み

「マスター」マイページ上で、不動産コンサルティング業務に関する「業務委託契約書」、「企画提案書」、「見積書」の書式例を提供しています。この度、「見積書」の技術料を項目毎に整理して、より具体的に算出できるようにしました。

■「マスター」から更なる高みを目指す

「マスター」のブラッシュアップ、さらなる研鑽の機会として、「相続対策専門士」「不動産エバリュエーション専門士」(旧名称:不動産有効活用専門士)の制度を設けています。
不動産コンサルティング業務報酬「見積書」においては、専門士資格の保有者は、その知識・技能のブラッシュアップ並びに各専門分野の深耕により努めていることから、その知識技能は技術料に反映されることとしています。
も、間違いなく住宅ローンに関するレベルが上がりますので、ぜひ、受講頂き、感想をお聞かせ頂ければと思います。

■受験を考えている方へのメッセージ

当資格の取得は、皆さまの活躍の場を広げるきっかけになるはずです。受験対策になる学習ツールも充実していますので、ぜひ試験にチャレンジしてください。

(2022/07/25)