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社説 IT重説本格運用スタート 契約までの一気通貫を進めよ

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 対面で行うこととされている宅建業法上の重要事項説明を、ITを活用して行う「IT重説」が、この10月から賃貸借契約について本格運用を開始した。この「対面原則」については、13年12月政府が策定した「規制制度改革集中アクションプラン」で「14年中に必要な方策を講じる」ものとされていたが、関係者の努力により時期は遅れたものの無事スタートした。

 IT重説においては、双方向性でやりとりできるIT環境の整備として、画面表示の確保や回線などに留意する必要がある。IT重説のソフト面を担う事業者として複数のIT事業者が、営業支援のシステムとして組み込んで提供しており、本紙の取材によれば、問題なく運用ができている。

 IT重説では、環境整備のほか、重要事項説明書の事前送付、説明前の環境確認、宅地建物取引士証の画面上の視認確認などが必須で、これらの条件が満たされた場合に限り、対面による重要事項説明書と同様の取り扱いとなる。このうち、重要事項説明書の事前送付は、不動産トラブル解決につながる重要なポイントだ。これは対面でも行えることであり、宅建業者には励行してもらいたい。

更なる改正を

 ただ、不動産取引のIT化ではまだ進めなければならないものがある。それは、契約書の電磁的方法による交付だ。IT重説について二の足を踏んでいる宅建業者に聞くと、重説だけIT化されてもその他の面がアナログなので効果が薄いという。例えば、前述したIT事業者のシステムでは、インターネット上で内覧もでき、希望があればIT重説が受けられる。では、契約といった段階で「契約書に記名押印して、鍵と引き換えにお渡ししますので、お越しください」となる。ITによる完全なワンストップサービスになり得ていないのだ。

 この場合、宅建業法37条を改正する必要があり、ガイドラインの改正だけで済むIT重説よりハードルが高い。問題となっているのは宅地建物取引士の記名押印による電子署名などだ。現在、暗号鍵を使って行う仕組みがあるが、かなり煩雑で、手間を簡便化するという電子化のメリットがない。IT技術は日々進歩しており、いわゆるブロックチェーン技術などを使った記名押印システムなどの導入も検討すべきだ。また、IT重説の必須条件である重要事項説明書の事前送付もメール送付することができない。法35条で重要事項説明書が書面とされているからだ。こうした宅建業法の改正を速やかに行うべきだろう。

 不動産業界を取り巻くIT環境は目まぐるしく変化している。こうした動きを早く的確に捉え、消費者の利便性と安心・安全な取引を両立させるため、重説、契約の更なる見直しが各界に求められている。

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