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社説 地域ビルダーが市場けん引を 普及期迎えたゼロエネ住宅

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 低炭素社会の構築は、長期に及ぶ世界的な課題だ。国内では、30年までに温室効果ガスを13年比26%削減、家庭部門においては同40%削減という高い目標が掲げられている。家庭部門の目標達成には、ゼロエネルギー住宅(ZEH)の普及促進がカギを握る。次世代省エネ基準への適合義務化も20年に控えており、住宅市場を支える中堅・中小ビルダーの一層の貢献が不可欠となる。

ZEH率80%も

 ゼロエネルギー住宅の供給はこれまで資力、技術力に優る大手の独壇場だった。各社は相次ぎゼロエネルギー住宅を主力商品に据え、供給を本格化させてきた。積水ハウスは、受注する新築戸建て住宅の72%をゼロエネルギー住宅が占める。同社を事業所単位でみると、供給率が80%を超える営業本部も出てきており、供給拡大へ先頭をひた走る。再生可能エネルギーの活用や「20年までに新築戸建てに占めるゼロエネルギー住宅の割合を50%に引き上げる」という政策実現に向けて、業界をけん引する。

 相対的に遅れをとる中堅、中小による供給拡大も今後期待される。20年までに新築戸建て住宅の過半数をゼロエネルギー住宅とする「ZEHロードマップ」を経済産業省が策定。これを推進する「ZEHビルダー制度」が今年度から始まっているからだ。環境共生イニシアティブが運用する同制度は、「快適な室内環境を保ちながら、住宅の高性能化による省エネと、太陽光発電システム等による創エネを組み合わせて、1年間で消費する住宅のエネルギーを正味(ネット)でおおむねゼロ以下とする住宅」をゼロエネルギー住宅=ZEHと位置付ける。補助金交付によりその普及を後押しするのが目的だ。施工、供給する事業者は、自社が供給する住宅の過半数を20年までにゼロエネルギー住宅にする計画を提出し、「ZEHビルダー」として登録を受けなければならない。

 16年度から登録が始まり、新築請負、建て売り、改修・リフォームの4000を超える事業者が登録済みだ。初年度を計画策定の準備期間と捉えると、今年からいよいよゼロエネルギー住宅を供給するビルダーの動きが本格化してくることになる。

健康寿命を増進

 環境貢献や光熱費ゼロといった経済的メリットばかりが強調されてきたゼロエネルギー住宅だが、優れた気密・断熱性能に基づく健康寿命の増進という恩恵や、医療費、社会保障費の抑制という社会的メリットなども指摘されるようになってきた。積水ハウスの和田勇会長兼CEOは会合の席上で常に、「住宅を通じて社会の課題を解決していく」と主張し続けている。住宅を住まうだけの箱モノではなく、社会の中心に位置付けて、その可能性を切り開いていく戸建てトップメーカーとしての強い意志を感じる。生活者にとってゼロエネルギー住宅が「スタンダード」となる時代はすぐそこまで来ている。

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