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社説 賃貸住宅管理業者登録 増加目指し、更なる知見を

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 国土交通省が賃貸住宅管理業者登録制度を創設してからこの12月1日で5年となる。登録期間は5年間のため、第1弾として登録した管理業者は更新時期を迎える。

 登録制度は、賃貸住宅の管理業務の適正化を図るために設けられた。一定の業務上のルールを定めることで、登録業者による業務の適正な運営を確保するためだ。そのためには、賃貸住宅管理業を行っている業者の大部分が登録していることが必要なことは自明の理だ。しかし、現状は残念ながらそうはなっていない。

 16年6月末現在、登録業者数は3871、登録業者の管理戸数合計は627万戸。民間借家は住宅土地統計調査によると1458万戸だから、4割強で過半数にも達していない。

 国では、第1回の更新時期が来る今年、有識者会議を開催し取りまとめを発表。そこで出された制度上の問題点などを踏まえ、登録規程をこの9月に改正施行した。改正は多岐にわたるが、管理業者登録が進むようにするものもその一つだ。国が行ったアンケート調査では、未登録業者が登録していない理由で、「国への毎年の報告が面倒」「登録手続が面倒」との回答が8割弱にも上る。そのため、改正では、報告書の記載項目・内容が簡素化された。ただ、様式を見た限り、劇的な簡素化とはいえない。そもそもの登録制度の意義が、登録業者の情報を開示することが、消費者が適正な管理業者や賃貸住宅を選択することにつながることにあるからだ。まさに、ジレンマといえよう。

 情報開示が大前提にあるのだから、登録業者が手続きや報告を面倒だと思っても、それを上回るメリットがあれば、登録者は増える。登録業者だから安心して管理を任せられる、いい賃貸住宅を見つけることができる、となればよい。しかし、登録制度自体の認知度が低いのでこれも難しい。今回併せて行われた宅建業法のガイドライン改正で、借主に対する重要事項説明書に登録業者であるときは登録番号を記載することとなった。こうしたメリットをもっと増やすべきだ。有識者会議のとりまとめでは、国が中心となり、積極的に広報、周知すべきとの意見も出ている。業界団体を引っ張るくらいの存在感を国には見せてほしい。

 更に、管理戸数が多い賃貸住宅管理業者が加盟している日本賃貸住宅管理協会や全宅管理、全日本不動産協会に、今後も会員への登録周知を徹底する責任がある。半ば義務化するくらいの強いリーダーシップをとってほしい。そして、メリットもさることながら、登録業者でない場合のデメリットについてもアピールできるよう、多くの知恵、知見を集めて制度の見直しを続けていかなければならない。

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