瑕疵(かし)担保責任に関する供託の基準が、3月6日号(第3004号)に掲載されました。耐震偽装事件は今年に入ってからもホテルチェーンに波及し、今後も余談を許さない状況にあります。住宅購入希望者にとって「自分の買った家が欠陥住宅だったらどうしよう」という不安が払拭されない限り、購入には踏み切れません。従来から不動産は、宅地建物取引業法等により被害者救済の制度が用意されていました。
まず、すべての不動産業者(宅地建物取引業者)は、万が一に備えて営業保証金や弁済業務保証金制度による保証金を預けています。この保証金制度により弁済される限度額は、事務所数×500+500万円ですので決して少なくありません(事務所数が1なら1,000万円、2なら1,500万円、3なら2,000万円…)。しかし、分譲マンションの瑕疵(欠陥)の場合、住めないので建替えとなると、到底この金額では足りません。
また、分譲マンション業者のような新築住宅の売主は、買主に対し品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)により、構造上の欠陥については引渡しから10年間責任を負わなければならなくなっています。しかし分譲した会社が倒産してしまうと、買主は泣き寝入りせざるを得ません。
そこで、新築住宅を販売する業者に対して、保証金を「供託」させるか「保険」加入させるかして被害者が救済される制度を法律(仮称:特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律)により義務化しようとしています。供託は、過去10年間の供給戸数に応じて供託金の額が決まり、1戸なら2千万円、100戸なら1億円、1,000戸なら1億8千万円、1万戸なら4億4千万円というように、数が増えると1戸当りの供託額も少なくて済むようになる予定です。また、保険は掛捨てで1戸当り5〜10万円程度になる見込みです。
安いかもしれません。この制度は、大手の不動産業者には「我社は欠陥住宅を売ったりするわけがない、万が一そのような事態が発生しても自社内で解決でき倒産などありえない。」でしょうから導入には消極的のようでしたが、法が施行(閣議決定し、国会の法案が通り法律として成立し、公布されてから2年以内に施行なのでまだまだ先です。)されたらすべての業者の義務となります。またアパートの入居者の募集や買換えのあっせんのみで、自社物件の販売を行わない仲介専門の業者にとっては関係ありません。今後の動向に注目です。
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